江ノ電、走行中に扉開く 重大インシデントに認定 乗客に転落やけがなし

 24日午後0時15分ごろ、神奈川県藤沢市の江ノ島電鉄湘南海岸公園―鵠沼間を走行中の鎌倉発藤沢行き列車(4両編成)で、最後尾の車両の右後方ドアが開いていると、鵠沼駅(藤沢市)に到着する直前に乗客が車掌に連絡した。車掌は車内からドア1カ所が開いているのを確認、そのままホームに入った。約50人の乗客に転落やけがはなかった。

 国土交通省は重大インシデントに認定。運輸安全委員会が25日、鉄道事故調査官2人を同社に派遣し、当時の状況や経緯、車両の状態などを調べている。

 国交省や江ノ電によると、4両目のホーム側1カ所の両開き扉の片方が全開になっていた。同駅に停車後も扉は閉まらず、乗客を1、2両目に移動させて約10分遅れで同駅を発車。終点の藤沢まで運行した。

 車掌は湘南海岸公園に到着後、ドアがすべて閉まっていることを確認した上で出発。運転台にある「知らせ灯」や車両側灯の表示に異常はなく、何らかの原因で走行中に開いたとみられる。江ノ電鉄道部は「皆様にご迷惑をおかけしたことをおわびする」としている。

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