マンション管理業協会、マンション管理適正評価制度の社会定着進める ―管理業の発展へ、3年で1・2万棟登録

(提供日刊不動産経済通信)マンション管理業協会は14日、理事会を開催した。理事会後の記者懇談会で、6月7日に就任した高松茂理事長は、協会の「マンション管理適正評価制度」の普及・促進について、「3年間で1万2000棟の登録を目標に設定する。制度を社会的に定着させることが、協会の事業の重要な基礎となる」と語った。
高松理事長は適正評価制度について、「管理業界の客観的なデータベースとなり、現状のマンション管理の問題点の発見と、区分所有者に対して新たに対応できるメリットも提案が進む」と話した。14日時点の登録物件は12棟にとどまるが、会員各社が関わるマンション管理組合に向けた制度の利用の提案は進んでいることを明かした。物件の評価の登録は、管理組合の総会決議から一定の時間を要するため、協会は9月までに登録数が増えると見込んでいる。
国が行う「管理計画認定制度」との関係では、認定制度の17項目は、適正評価制度に全て組み込まれており、ワンストップで評価を提供できる仕組みとしている。認定制度では、全項目を満たさない限り認定が受けられないため、将来に向けて改善を重ねることも含めた適正評価制度の利用なども折り込んで、普及につなげる。本年度は、適正評価制度の登録によるインセンティブの付与に向け、損害保険大手4社との交渉を進めるほか、暫定版の長期修繕計画モデルの公開、マンション各物件での認知症患者への対応マニュアルの公開などを行う予定だ。
同日の理事会では、協会会員の入会と理事の交代に加え、協会会員・保証会員の異動、21年度の相談受付件数の発表と相談事例の公開、YouTubeチャンネル「マンションと生きる」の公開を報告し

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