2022年度殿堂入りセレモニー開催 強打者・オルティスらがスピーチ

日本時間7月25日、ニューヨーク州クーパーズタウンで2022年度のアメリカ野球殿堂入りセレモニーが開催された。今回は記者投票で選出されたデービッド・オルティスのほか、時代委員会によって選出されたトニー・オリバ、ジム・カット、故バド・ファウラー、故ギル・ホッジス、故ミニー・ミノソ、故バック・オニールが殿堂入り。強風が吹き荒れ、雷雨が懸念されるなか、ビデオメッセージが省略されるなど、少し簡略化した形でのセレモニーが行われた。

オルティスは史上58人目となる有資格初年度での殿堂入りを果たした。通算541本塁打、632二塁打、1768打点といった数々の輝かしい実績を残した強打者は、レッドソックスのグッズやドミニカ共和国の国旗を持ち、大勢の観客を魅了。「このゲームはここアメリカだけでなく、世界中でとても重要なものです」と語り、「スポーツとしての野球に皆様が与えてくれたすべてのサポートに感謝しています。だからこそ、野球は我々の文化の一部、そして世界中のファンの心の一部であり続けることができるのです」と感謝を述べた。「バンビーノの呪い」を打ち破り、ボストンマラソンのテロ事件で傷ついた街を勇気づけたオルティスは、今後も「ボストンの英雄」として多くのファンの記憶のなかに残り続けることだろう。

84歳のオリバと83歳のカットは念願の殿堂入りを果たした。オリバは1964年にキューバ出身選手として初の新人王を受賞し、首位打者も通算3度獲得。オールスター・ゲームにも8度選ばれるなど、球界有数の好打者として活躍した。カットはメジャー25年間、4ディケードにわたってプレーした頑丈なサウスポーで、通算16度のゴールドグラブ賞を受賞。通算283勝を挙げた。

ファウラーはアフリカ系アメリカ人として最初のプロ野球選手になったことで知られる人物。ホッジスは選手として通算370本塁打を記録し、監督として1969年の「ミラクル・メッツ」をワールドシリーズ制覇に導いた。ミノソは5ディケード・プレーヤーとして知られる人物で、1980年には54歳で2試合に出場。オニールはニグロリーグで選手・監督として活躍し、カブスのスカウトも33年間務めた。

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