クマの目撃相次ぐ 田辺市大塔地域

撮影されたツキノワグマ(24日、和歌山県田辺市向山で)

 和歌山県田辺市の大塔地域で24日、ツキノワグマの目撃が相次いだ。山へ逃げ込む姿を撮影した同市向山の長朝秀さん(71)は「この付近では今まで目撃されることはなかった。山の環境が変わってきているのかもしれない」と心配している。

 長さんは地元の猟友会に所属。午前5時ごろ、同市下川下の水呑トンネル近くでクマが目撃され、その後、同市向山でも目撃されたという。午前10時ごろ、目撃者と現場を確認していると、山の上の方で物音がして、その方向にクマがいた。カメラで撮影した後、爆竹を鳴らして山に追い払ったが、午後6時半ごろにも目撃情報があった。

 同地区内でミツバチの巣箱が道路に転がっているのが見つかっている。長さんは「蜂蜜はクマの好物で、巣箱を狙ってこの辺りに出てきた可能性がある」と話している。

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