高校野球広島大会あす準決勝! 近大福山vs盈進 広島商vs尾道 注目ポイントは!

7月9日に始まった第104回全国高等学校野球選手権大会。開幕から約2週間が経ち、甲子園をかけた争いは、残り4校まで絞られた。波乱・順当、さまざまあった広島大会で頂点をつかむ高校は一体どこになるのだろうか。7月26日に行われる準決勝の見どころを紹介する。

第1試合 近大福山vs盈進

第1試合は、共にノーシードから勝ち上がってきた近大福山と盈進の福山対決に。1989年以来33年ぶりの甲子園出場を目指す近大福山は、2004年以来18年ぶりとなる準決勝進出を決めた。近大福山のブロックには広陵・広島新庄といった近年の広島大会を席捲してきた2校がいた。広島新庄は2回戦で広陵に敗れ、広陵も続く3回戦で英数学館に敗れる波乱が。そしてその英数学館をコールドで破った近大福山が勢いそのままにベスト4進出を果たした。

準々決勝では3人の投手の粘りとつなぐ打線で瀬戸内を振り切った近大福山。チャレンジャー精神を忘れず戦う「全員野球」で栄冠を目指す。

準々決勝・決勝打を放った明賀風太(3年)

近大福山を迎え撃つ盈進。夏2回の甲子園出場を誇る古豪だが、最後に出場したのは1976年。もし今年出場を決めれば46年ぶりとなる。盈進が奪った得点は、ここまで52(1試合平均10.4)。失点はわずかに6(1試合平均1.2)と、投打にバランスのとれたチームとなっている。チームの中心はエースの向井勇(3年)。

盈進・向井勇(3年)

今大会は45イニングを投げ、自責点は5(防御率1.95)。2年生だった去年も夏の大会は経験しており、今年の大会に懸ける思いは強い。「目標は甲子園に出て、甲子園で優勝すること。全員野球でやっていきたい」と力強く意気込みを語った。

福山勢は1989年の近大福山以来甲子園出場はない。第1試合の勝者が決勝で勝てば平成元年以来の福山勢の甲子園となる。決勝にコマを進めるのがどちらのチームになるか注目だ。

第2試合 広島商vs尾道

第2試合は3年前の決勝と同じ顔合わせになった。3年ぶりの夏の甲子園を目指す広島商と初の甲子園を目指す尾道。

昨年秋の広島大会を制しセンバツ出場を果たした広島商は、1回戦で丹生(福井)を破り2回戦進出を決めたが、部員の新型コロナウイルス感染で辞退。その後の春の県大会では1回戦で敗れ、今大会はノーシードでの戦いとなった。1回戦の安芸府中戦を17得点で突破するが、3回戦では前の試合で創部初勝利をつかんだばかりの広島中等に途中まで1点差まで詰め寄られる苦しい展開に。しかし4回戦では、シード校を破り勢いに乗る舟入にコールド勝ちするなど大会を通じて成長してきたチームだ。主将の植松幹太(3年)は「点を取れるところで取れていないことが課題。その課題を突き詰めて準決勝に臨みたい」と勝利を手にしても反省を忘れることはなかった。

広島商・植松幹太(3年)

その広島商がセンバツ後の春の大会で敗れたのが尾道だ。

今年の尾道の中心選手は、大会屈指の好投手・坂本典優(3年)。左のサイドハンドから繰り出されるキレのあるボールで相手打者を翻弄してきた。中でも準々決勝、市立呉戦では8回途中までノーヒットピッチングで9回完封勝利。坂本無くして尾道のベスト4はなかったと言っても過言ではないほど、今大会で素晴らしい投球を続けている。

尾道・坂本典優(3年)

「投げていて楽しいという気持ちがある。その気持ちを忘れずやってきたい。」と準々決勝後に語った坂本。負ければ引退となる夏の大会でも「楽しい」と思える強心臓の持ち主が甲子園初出場をかけ腕を振り続ける。

熱戦が繰り広げられた準々決勝の模様はこちらの動画をご覧ください。

【公式】高校野球広島大会 7/24 高校野球広島大会ダイジェスト (https://kokoyakyu.home-tv.co.jp/2022/)

ひろしまリード編集部

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