横浜市技官、収賄疑いで逮捕 救急相談巡り便宜か

横浜市立大

 横浜市救急医療センターの救急電話相談業務を巡り、便宜を図った見返りに受託業者から現金など計約190万円分の利益供与を受けたとして、兵庫と神奈川両県警の合同捜査本部は25日、収賄の疑いで、市医療局の救急医療技官で市立大助教の男(50)=東京都世田谷区=を逮捕した。また贈賄容疑で大阪市の人材派遣会社「エールスタッフ」社長の男(48)=同市平野区=を逮捕した。

 救急医療技官の男の逮捕容疑は、2019年5月ごろから11月ごろまでの間、同社に便宜を図った謝礼として、3回にわたり、横浜市内で現金計約142万円を受け取った。また同年5月ごろから10月ごろまでの間、同社が契約したクレジットカードとETCカードを445回にわたり計46万円相当、利用するなどした、としている。兵庫県警は2人の認否を明らかにしていない。

 兵庫県警によると、同社は19年4月、同センターの救急電話相談「#7119」を受託。救急医療技官の男は委託業者などに必要な指導を行う立場だった。

 合同捜査本部は25日、市大金沢八景キャンパスなど6カ所を家宅捜索した。

◆山中市長は「大変遺憾」

 職員の逮捕を受けて、横浜市の山中竹春市長は「大変遺憾に思う。捜査に全面的に協力するよう関係局に指示を出した。職員が逮捕されたという事実を重く受け止め、厳正に対処していく」とのコメントを出した。

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