ライチョウひな19羽すくすくと 那須どうぶつ王国でふ化

ふ化したひな(下)と母鳥(那須どうぶつ王国提供)

 【那須】長野県の中央アルプスから移送され、那須どうぶつ王国が飼育する国特別天然記念物で絶滅危惧種ニホンライチョウの雌4羽が25日までに、計26羽のひなをふ化させた。そのうち19羽が育っている。

 環境省などの繁殖事業の一環。同園は中央アルプスの雌と、同園にいる雄をカップリングさせ、今月初旬に4羽の雌のうち1羽が初めてひなをふ化させた。残りの3羽も産卵し、16日までに順次ふ化した。

 ひなは当初、計26羽だったが、7羽が死んだ。残る19羽は餌をよく食べ、育っているという。同園は「ふ化が間もないひなは体調を崩しやすい。注意深く飼育、観察を行っていく」としている。

 繁殖事業は野生復帰を目指しており、ひなが順調に育てば、8月に親鳥と一緒に中央アルプスへ戻す予定。

© 株式会社下野新聞社