大日本印刷と旧:旭硝子の合弁会社、ディー・エー・ピー・テクノロジー(株)[福岡]が特別清算

※画像は実際の企業と関係はありません

 ディー・エー・ピー・テクノロジー(株)(TSR企業コード:880553375、法人番号:3290801004201、北九州市戸畑区牧山5-1-1、設立2001(平成13)年7月、資本金1億円、代表清算人:西山昌氏)は7月11日、福岡地裁小倉支部より特別清算開始決定を受けた。
 負債総額は約130億円。

 大日本印刷(株)(TSR企業コード:291068090、法人番号:5011101012069、東京都新宿区、東証プライム)と旭硝子(株)(現:AGC(株)、TSR企業コード:290001560、法人番号:2010001008650、東京都千代田区、東証プライム)の合弁会社として設立。大日本印刷の背面板と旭硝子のガラス基板の技術を結集して薄型テレビ向けのプラズマディスプレイパネルの生産を担っていた。旭硝子北九州工場内に自社工場を開設し、大手電機メーカー向けを主力に、2007年3月期は約200億円の売上高を計上した。
 しかし、競争激化や需要減、景気後退の影響を受けて商況は悪化。2008年3月期に約133億4000万円まで縮小した売上高は、2009年3月期には約111億6600万円にとどまり、同期は約64億4200万円の赤字となった。その後も売上減少に加え、たびたび特別損失を計上したことで連続赤字から脱せず、株主2社などから運転資金を借り入れて補填していた。
 こうしたなか、主力顧客の事業撤退に加え、2009年頃に旭硝子北九州工場が閉鎖となったこともあり、2010年頃までに事業を停止。2011年3月期には約26億7600万円の赤字計上から債務超過に陥っていた。
 2021年3月期には債務超過額が96億4811万円まで拡大し、当初の設備投資や赤字補填で膨らんだ債務圧縮のめどが立たない状況が続くなか、2022年4月21日開催の株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。

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