お盆までに総括と泉代表 問われる進退

 参院選で6議席減らし、参院選挙比例代表では日本維新の会に107万票差をつけられ、野党第1党からも脱落と『惨敗』を期した立憲民主党。

 比例代表での立憲獲得票は677万1913票、維新は784万5985票、自民は1825万6244票だった。

 この惨敗に党リーダーを含む抜本的刷新での党再建が必要との声が党支持者の間からも出る中、泉健太代表は引責辞任する姿勢をみせず。野党共闘を1人区で確立できなかった責任は重大で、党代表再選挙による新執行部体制によるスタート以外に党再生はできないもようだ。

 25日の党拡大両院議員懇談会でも泉氏の進退を問う声が相次いだ、という。泉氏は「執行部としては、可及的速やかにお盆までに総括を仕上げるべく努力をしたい」と総括を示すとした。

 この日の懇談会で泉氏は1人区、2人以上の複数区、比例代表ともに苦しい弁明になった。1人区(32)については「現職中心に10を超える選挙区で構図をつくれた」としたが、枝野幸男前代表の際(2016年参院選)には当時31あった全選挙区で野党共闘を確立した。一本化を11地区でしか実現できなかった中で「各政党がそれぞれ候補者を擁立する地域まで出てしまった。今後の課題だ」などと言っていること自体、自らの責任への認識が甘い。

 自民党の茂木敏充幹事長は25日の講演の中で、32ある1人区で野党候補1本化ができていれば「22勝10敗」になる可能性があったとしている。自民は28勝4敗になった。野党第1党リーダーとしてのカリスマ性さえ問われる事態だ。

 比例代表での100万票を超える維新との票差について泉氏は「関西全域で200万票差をつけられてしまっている」と関西圏に強い維新の構図を指摘したが、それに対応策をとってきたと言える状況でない現実がそのまま票差になったとしか言えない。泉氏がどのような総括とその後に対応するのか。党の存亡に関わることになりそう。(編集担当:森高龍二)

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