旧統一教会の何人かと付合い 選挙支援も岸防相

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)やその関連団体と自民党議員との関係が続々、表面化する中、過去に活動記録としてSNSで紹介していた部分の削除も相次いでいる。霊感商法や誘導勧誘と高額献金への誘導など行われる中、政治家が広告塔や警察対策に利用されているとの指摘もあり、関わりある国会議員は国民に説明するとともに対応を改めることこそ求められる。

 岸信夫防衛大臣も、二之湯智国家公安委員長も26日の記者会見でかかわりを認めた。安倍晋三元総理の実弟である岸大臣に至っては「何人かとお付き合いがあり、選挙の際、ボランティアとしてお力を頂いた」と電話で投票を呼び掛けるなど支援を受けているとし、次回の選挙に関しても、支援を受けない、とは言わなかった。

 二之湯国家公安委員長は旧統一教会系の京都でのイベント「ピースロード・2018京都」の実行委員長になり、イベント参加のうえ挨拶していたと認めた。「教義を知らなかった」としている。

 約40年にわたり旧統一教会問題を追及してきた有田芳生・前参院議員は立憲民主党の「対策本部」会合で「摘発されないために警察に力を持っている議員への工作や裁判対策費用が『毎月1億円』。これらは霊感商法や信者たちからの献金です。カルト宗教は一般の宗教とはちがいます。『宗教と政治』ではなく今のテーマは『統一教会と政治』。そこを曖昧にしてはいけない」と指摘。

 また「統一教会の関連組織から各国会議員事務所に電話があり(マスコミから問い合わせがあったら)『知らなかったことにして』ということも含め、ものすごく今必死ですから、そういう意味ではメディアに頑張ってもらいたい」とマスコミが怯(ひる)むことなくメスを入れるよう期待している。

 立憲の蓮舫元行政刷新担当相は「細田博之衆院議長が、韓鶴子総裁が出席した統一教会系の行事(国際指導者会議2019)で挨拶、安倍元総理にも伝える(早速報告したい)と言及。末松信介文科大臣はパーティ券購入、メッセージを送ったことを『(常識の範囲内でなんら)やましいことはない』と強弁。統一教会の政治への影響は否定できないが、問題はこうした政治家の挨拶等が新規信者獲得、内部統制に使われること」であると、そこを自覚して対処するようSNSで発信した。(編集担当:森高龍二)

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