感染急拡大で仙台市の救急医療や宮城県の疫学調査にも影響

新型コロナの感染者の急増で、救急医療の現場にも影響が出ています。

前田さつき記者「仙台市内すべての119番通報が寄せられる消防指令センターです。先ほどから119番通報が鳴り続いていて、職員たちは対応に追われています」

仙台市消防局の指令センターには、1日190件ほどの通報が寄せられます。

消防局によりますと、この時期は熱中症の疑いで搬送される人が増えますが、新型コロナの感染急拡大が重なり救急現場は厳しい状況になりつつあります。

仙台市消防局高橋宗弘指令課長「6月と比較すると、119番通報の件数は15%程度増加しています。発熱だったり頭痛、のどが痛いっていう通報が増えていると考えております」

17日までの1週間で、仙台市消防局では搬送先がすぐに決まらない救急搬送困難事案が、コロナの感染が拡大する前の2019年の同じ月に比べ13件多い62件発生しました。

今後、感染が拡大すれば更に増える懸念があります。

仙台市消防局救急課佐々木隆広救急課長「予備の救急車を活用して臨時の救急隊をつくって対応しているところです。医療崩壊に近づくことで、医療機関が救急車の収容が今以上に厳しくなると救急搬送にも大きな影響が出るものと考えております」

また、保健所の業務がひっ迫しているため、宮城県は県庁内に保健所の業務を支援する疫学調査センターを設置しています。

センターには各部署から応援の職員が派遣され、新型コロナの感染者に対し症状や基礎疾患の有無、家族の状況などを電話で聞きとっています。このセンターでは1日に150件以上の調査を行っているということです。 宮城県新型コロナ調整室渡辺一晃総括室長補佐「急激に患者さんが増えたということで、保健所もそうですけれども、非常に業務がひっ迫しております。なんとか県庁全体で頑張って努めておりますのでご理解いただければと思います」

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