ヒノキ香るグッズは端材生まれ 平塚の福祉ショップで売れ行き好調

ヒノキの香りが漂う入浴木や木製コースターなど多彩な商品を展開している福祉ショップ「ありがとう」=平塚市役所

 平塚市役所(同市浅間町)本館1階にある福祉ショップ「ありがとう」と、県森林組合連合会(秦野市菖蒲)が協力して商品化した木工製品の売れ行きが好調だ。同連合会が無償で提供する端材を活用し、平塚市内の障害福祉サービス事業所で製造。「ともに生きる社会かながわ憲章」に賛同した取り組みで、新たな可能性を広げている。

 県湘南地域県政総合センター(平塚市西八幡)によると、同連合会はスギやヒノキなど県産木材のPRに加え、木材加工の際に発生する端材の活用法を課題に挙げていたという。同福祉ショップの運営協議会が木工製品の展開を模索していたことから、同センターが連携事業を橋渡しした。

 ヒノキの香りが漂う人気商品「入浴木」を昨年から販売していたが、4月から商品を追加。木製コースターや小物入れ、げた箱などに置くひのきチップなど種類を増やした。木工製造の実績がある障害福祉サービス事業所「みんなの家ミミ」(同市横内)の利用者、スタッフが携わっている。

 商品は週1回のペースで店に搬入されるが、3日以内に売り切れるほどの人気という。同協議会の髙橋眞木会長は「大量生産できないという理由もあるが、手作りならではの素朴さがある。利用者にとって喜びが原動力になるので、売れていることは励みにもなる」と話している。

 同ショップの営業は、平日の午前10時~午後3時半。

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