陸自オスプレイが長崎県内初訓練 住民見学、騒音に心配も

訓練で負傷者をオスプレイに乗せる隊員=陸自相浦駐屯地

 大村、佐世保で26日に実施された陸自オスプレイの長崎県内での初訓練。陸自相浦駐屯地(佐世保市)での訓練を見学した相浦地区の住民は「音は心配するほど大きいものではなく、時間も短かった」とした上で、他の住民と訓練についての感想を共有し「改善を求める声があれば伝えていきたい」と話した。
 一方の大村市。海自大村航空基地には午前9時ごろ1機が飛来。滑走路に着陸後、1分ほどで飛び立っていった。ヘリコプター部隊の基地である同基地。以前から騒音などを巡り、要望や意見を市が県や防衛省に伝えてきた経緯がある。
 同基地に近い古賀島西町内会の藤崎義則会長は「すぐに飛んでいったのでヘリの騒音よりはましに感じた。ただオスプレイの数が増え訓練時間が長くなればどうなるだろう」と語る。市は訓練に合わせ基地近くで騒音を測定。今後分析をし、対応策について九州防衛局などと協議していく方針だ。
 同日、大村航空基地前では大村地区労が抗議行動を実施。佐世保市でも原水爆禁止佐世保協議会などのメンバー4人が、市役所を訪れ、政府に対し訓練中止を求めるよう申し入れた。
 6月には米海兵隊のオスプレイが米本土で墜落事故を起こしている。防衛省はオスプレイの訓練について「安全管理を徹底していく」などとしている。


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