陸自オスプレイ飛来 長崎県内初 大村航空基地、相浦駐屯地で訓練

陸自相浦駐屯地に飛来したオスプレイ=26日午前9時5分、佐世保市大潟町

 陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備中の陸自の輸送機オスプレイが26日、計器航法や離着陸訓練のため海上自衛隊大村航空基地(大村市)と陸自相浦駐屯地(佐世保市)に飛来した。長崎県内での訓練は初めて。防衛省は年数回程度、県内で訓練を行う予定。
 同日朝、熊本空港に隣接する陸自高遊原分屯地から大村航空基地、相浦駐屯地の順に飛来。同駐屯地には2機が到着した。陸自の離島奪還部隊「水陸機動団」の隊員が参加した共同訓練も実施。オスプレイから降りた隊員が周辺を警戒しながら、戦闘で負傷した隊員を輸送する様子を報道陣や地域住民らに公開した。訓練は27日も実施する予定。
 有事の際、機動団の隊員らを島しょへ輸送することを想定するオスプレイ。運用する輸送航空隊の隊長、不破悟1等陸佐は訓練について「機動団との連携強化、各地の飛行場を使っての習熟」と目的を説明。「安全管理に万全を期し今後も訓練を重ねたい」と述べた。
 機動団の作戦を巡っては、オスプレイのほか、海自の輸送艦による展開という手段もある。機動団の第1水陸機動連隊長、開雅史1等陸佐は「それぞれの特性を生かしながらやっていけるよう錬成したい」と語った。
 オスプレイは陸自が現有するヘリコプターと比べ、最大速度や航続距離で上回るのが特長。防衛省は、佐賀空港への配備を計画している。


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