「福山あいどるくらぶ」は、広島県福山市を中心に活動しているアイドルグループです。
歌やダンスを通じて、福山の魅力をアピールするなど、地域と連携した活動もおこなっています。
アイドルといえば、ヒラヒラしたフリルや柔らかい素材など、照明に映える衣装をイメージしますが、福山あいどるくらぶは、備後エリアで製造されている「備後絣(びんごかすり)」を使用した衣装も採用しています。
地元の魅力を発信するアイドルグループである「福山あいどるくらぶ」が、新しく採用した地元福山の伝統産業である「デニム」を使用した衣装について聞いてきました。
デニム生地で製作したバラの衣装
こちらが、福山で製造されている「デニム生地」を使用した、新しいバラの衣装です！
模様は横糸で表現しています。折り返した部分にもバラが！
最初はジャケットのボタンを閉じていたけど、より動きがでるので最近はあけているのだそう。
運営「総合企画グループなでしこ」、道下美津穂(みちした みずほ)さんにお話を聞きました。
「デニムの衣装はこれが初めてなんです。アイドルの世界でデニムの衣装は珍しいんですよね。
とくに、アイドルが着ることで、さらに地場産業のPRにもなると思うんです。
他県に行ったときにも、この衣装を着ているとものすごく聞かれるんですよ、衣装について。
なので、地元の魅力を発信できるのがとてもよかったなと思っています」
実際に着てみた感想は？
福山あいどるくらぶの皆さんに、実際に着てみた感想を聞いてみました。
あゆさん
「衣装でジャケットって珍しいので、シュっとした感じで新鮮な気持ちになりますね」
MIHOさん
「フリフリの柔らかい衣装が多かったんですけど、この衣装はかっこいいって雰囲気がいいですね」
Meiさん
「デニムのジャケットってカチっとしてるイメージだったけど、この衣装は意外と動きやすいんですよ」
「福山ばら祭で初披露できたのもうれしい！イベントなどで着ていると、衣装について聞かれることも多いです。
地元をアピールできるし、とても気に入っています」
デザインから製作まで地元企業「SEOデニム」が協力
福山あいどるくらぶの新しい衣装は、地元福山の企業である「SEOデニム」にて、デザインから製作までおこなっています。
SEOデニムは、デニムシャツやワンピースをはじめ、デニムパンツ、最近ではマスクまでさまざまなアイテムを製作販売している会社です。
2022年6月23日(木)から6月29日(水)は、アイネスネフクヤマ1階にて、SEOデニムの期間限定ショップが開店。
その期間限定ショップにて取材をしました。
SEOデニムでは、以前から伝統工芸品である備後絣も多く扱っています。
備後絣の制作には28工程もあるのだとか。
備後地方の伝統工芸である「備後絣」は、伊予や久留米とともに「日本3大絣」と呼ばれています。
その技術や知識を活かし、現在のデニム産業が発展してきました。
SEOデニムは備後絣のほかに、デニム、二重織Ｗガーゼなど、さまざまな素材の製品を扱っています。
限定ショップ内には、シャツやパンツ、帽子などさまざまなアイテムが並んでいましたよ。
バッグもかわいいですね。
福山あいどるくらぶの新衣装は、デザインも縫製もすべてSEOデニムが担当。
バラの衣装ということもあり、2022年5月の福山ばら祭でお披露目されました。
SEOデニム 代表取締役社長 瀬尾剛正(せお たけまさ)さんにお話を聞きました。
「運営「総合企画グループなでしこ」の道下さんとお会いしていろいろと話をしているうちに、地元をPRできる素材の衣装を作りたいという話になり、今回の衣装を製作することになりました。
もともとオリジナルでバラ柄のデニム生地があったので、”ばらのまち福山”のPRにもよさそうと採用しました。
アイドルなのでダンスなどもしやすいように、ジャケットの肩回りなどは動きやすい工夫をしています。
スカートもデニム素材で、ストレッチで少し伸びるので動きやすくなっています。
縦も横も同じ白い糸を使っているので、見えにくいのですが、実はスカートに使っているのはドット模様が入った生地なんですよ」
おわりに
大都市圏で活躍するアイドルも多いですが、地方で活躍する「地方アイドル」も多くいます。
「福山あいどるくらぶ」もそのひとつ。
地域のPRや地場産業の発信など、地方アイドルだからこそできる活動を続けています。
備後エリアで製造されている「デニム」生地を使用した衣装を採用したのも、そんな彼女たちらしい発信方法ですね。
福山を中心に活動するアイドルグループ「福山あいどるくらぶ」。
歌やダンスはもちろんですが、ぜひ衣装にも注目してみてください。
