【解説あり】静清×聖隷クリストファー 降雨で大会史上初の“継続試合”に 夏の高校野球静岡大会準決勝

第104回全国高校野球選手権静岡大会は7月27日、草薙球場(静岡市駿河区)で準決勝2試合を予定していましたが、第1試合静清対聖隷クリストファーは、両チーム無得点で迎えた3回表静清の攻撃中、1死2塁で雨が強くなり中断。大会本部は継続試合にすると決定しました。静岡大会で継続試合となるのは史上初めてです。

継続試合は28日午前10時から、3回表1死2塁から再開されます。

突然の雨でグラウンドのあちこちに水たまりができた草薙球場=27日午前撮影

選手への負担軽減など目的に今夏より導入

高校野球をめぐっては、2021年の夏の甲子園で降雨ノーゲームが2試合あったほか、大阪桐蔭対東海大菅生(西東京)が降雨コールドゲームとなり、選手の負担軽減の観点から議論され、今年2月に「継続試合」の導入が決まりました。

春夏の甲子園大会は導入するほか、地方大会については各都道府県高野連の判断で、第104回大会については静岡大会を含め35大会で実施することになっています。

静岡大会でも過去に雨に振り回されたケースがあります。第82回大会(2000年)準々決勝浜松商対御殿場西、4回表で0-7と御殿場西がリードしたものの、降雨ノーゲームに。翌日浜松商が勝ち、そのまま甲子園出場を決めました。

また、第99回大会(2017年)決勝藤枝明誠対日大三島では、試合途中から降りだした大雨で、およそ3時間に及ぶ中断をはさみながら最後まで試合を行いました。酷いグラウンドコンディションの中の戦いに、賛否が分かれました。

継続試合はどうやって行うのか?

では、継続試合はどのように行われるのか。打ち切った試合で何イニングまで進んでいたかに関係なく行われます。

再開時はカウントも含めて打ち切った場面と同じ状況とし、両チームの出場選手と打撃順も全く同一にしなければなりません(規則で認められる交代を除く)

また、打ち切り時点で既に交代し、ベンチに退いている選手は、継続試合には出場できません。

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