珍しいソテツの花開花 三浦一族ゆかりの横須賀の寺 住職「大河ドラマの年に咲いてくれるとは」

高さ50センチほど、トウモロコシのような形のソテツの雄花=横須賀市内

 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場する三浦一族ゆかりの清雲寺(横須賀市大矢部)で黄色いソテツの花が開花し、甘い香りを漂わせている。

 高さ約50センチ、幅約12センチのトウモロコシのような形の雄花を25日朝、武久宗靖住職(63)が見つけた。父で先代住職の故・至道さんが数十年前に植えたもので、同寺でソテツの花が咲くことは珍しいといい、武久住職は「四十数年前に咲いたのは覚えている。その後も咲いたことがあったのかもしれないが」と振り返る。

 同寺は三浦一族の居城だった衣笠城址(じょうし)の近くにあり、三浦義村、和田義盛の曽祖父・三浦義継が約千年前に開基した。義継やその父為継らの墓がある。武久住職は「大河ドラマの年に咲いてくれるとは。三浦一族が花を通じて縁をもたらしてくれた」と話している。

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