殺到した申し込み、キャンセル待ちも! 埼玉・久喜の図書館「お化け講座」人気 子どもら「びっくりした」

絵本の読み聞かせをする司書の家根本ありかさん=久喜市下早見の県立久喜図書館

 埼玉県久喜市下早見の県立久喜図書館で21日、お化けをテーマにした子ども向け講座が開かれた。司書と学芸員が、子どもたちとお化けについて語り、夏休みの思い出づくりに一役買った。

 毎年、同図書館が企画する「夏休みこども講座」の一環。タイトルは「なにがおこるかおたのしみ!おばけ図鑑」。同図書館と県立歴史と民俗の博物館(さいたま市大宮区)が連携し、司書と学芸員がお化けを題材に企画を練った。募集をかけたところ、申し込みが殺到。講座の回数を増やしたが、キャンセル待ちが出るほどに。

 当日、同図書館の司書家根本(やねもと)ありかさんは絵本「めっきらもっきらどおんどん」(福音館書店)の朗読とお化けの学校をモチーフにしたひとり語りを披露。同博物館学芸員井上海さんは、葛飾北斎や太平記絵巻といった江戸時代の資料と歴史を紹介しながら、かっぱやてんぐ、鬼の酒呑童子(しゅてん・どうじ)、土蜘蛛(ぐも)などについて語った。

 アニメやゲームを通じて、普段からお化けに興味を持つ子どもたち。講座を通じて、古くから伝わる日本のお化けの歴史を学び直した。講座に参加した市内に住む鈴木脩斗君(8)は江戸時代に描かれたお化けの絵に触れ「かっぱの絵にはびっくりしたし、とても楽しかった」と感想を述べた。

 同図書館では9月21日まで、資料展「日本のおばけ大集合!」を開催。子ども図書室で、お化けにまつわる絵本や関連図書のリストを作成し、資料展示を行っている。

資料を紹介しおばけについて語る県立歴史と民俗の博物館の学芸員井上海さん=久喜市下早見の県立久喜図書館

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