大井町で用水路に落ちた小学3年生の男子児童を救助したとして、神奈川県警松田署は26日、同町金手の長尾一朗さん(72)に感謝状を贈った。
長尾さんは定年退職後、「にこにこパトロール隊」ボランティア隊員として12年間、下校を見守っている。6月14日午後3時過ぎ、いつものように子どもたちの帰りを待っていると、用水路をのぞく小学生の姿が見えたという。
急いで駆け寄ると、溝を渡ろうとした男児が、水位1メートルほどの用水路に落ちていた。長尾さんは急いで男児を救出。幸いにも男児にけがはなかった。
同町には約150人のボランティアがいるが、高齢化で年々減少しているという。そんな中で、「地域に少しでも貢献できたら」と、ほぼ毎日見守りを続ける長尾さんに、山口政則署長は「子どもたちが事故に巻き込まれないよう、毎日見守ってくれている地域の方々のおかげ」と感謝した。
長尾さんは「お帰りなさい」「勉強は楽しかったかい」と、声をかけながら、今日も子どもの成長を見守っている。