詩と版画、いのちのコラボ 名嘉睦稔×相田みつを展 東京

 【東京】書家・詩人の相田みつをさんとコラボした「名嘉ボクネン展」が22日、東京都千代田区の相田みつを美術館で始まった。9月25日まで。「いのち」をテーマに書と詩に向き合った相田さんへの共感と敬服を込めて描いた木版画家・名嘉睦稔さんの4作品も初公開された。

 コロナ禍を含め都内での作品展は7年ぶりという名嘉さんは「当たり前と思っていた人々の日常がいかに大切かを気付かされた期間だった。この当たり前の意味を絵に反映させ、伝えるのが私の仕事。観覧者の心の中に一抹の安寧(あんねい)、心の潤いをもたらすことができるよう少しでも貢献できれば幸い」と展示会へ込めた思いを語った。

 展示会は復帰50年を記念し「思えるままに」をサブテーマに企画された。鮮やかな色彩で描く名嘉さんの作品40点を展示している。相田さんとの書詩と合わせた作品も展示され、自然といのちへの慈愛と敬意に向き合う2人の作家の作品に多くの観覧者が見入った。

 (斎藤学)

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