トヨタのラッピ、母国フィンランドの目標は表彰台「エストニアの経験が役に立つ」/WRC第8戦

 TOYOTA GAZOO Racing WRTのエサペッカ・ラッピは、8月4~7日に母国フィンランドで開催されるWRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・フィンランド』で、ふたたびポディウムに登ることを目指している。

 2019年以来、初めてファクトリーカーでWRC母国ラウンドに臨むラッピにとって、ラリー・フィンランドの表彰台は未知の場所ではない。彼は2017年にトヨタ・ヤリスWRCをドライブし、キャリア唯一の優勝を果たしだけでなく、その2年後にはシトロエンC3 WRCを駆り総合2位となった。

 2021年はプライベーターとして、トヨタからレンタルしたヤリスWRCで大会に出場。約1年ぶりのトップカテゴリー復帰戦にもかかわらず、総合4位入賞を果たした。当然、彼は母国のラリーに戻ってくることを楽しみにしている。

「“ホーム”に帰ってきて、自分の道で競争をするのはいつも素晴らしいことだ」と、今季は8冠王者セバスチャン・オジエと3台目のトヨタGRヤリス・ラリー1をシェアしているラッピはWRC.comに語った。

「エストニアとコースが似ているから、ハイスピードなステージをドライブする時間や新しいクルマの経験を積むという部分で(前戦の経験が)役に立つ」

 来週末、伝統の一戦を制した最後のフィンランド人というプレッシャーがのしかかってくることをラッピは受け入れている。同時に、彼はチャンピオンシップをリードしている同郷のチームメイト、カッレ・ロバンペラのことも意識している。

 21歳のフィンランド人は今季6戦5勝と絶好調。ドライバー選手権においてはランキング2位ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)に対して83ポイント差をつけて独走している。しかし、フィンランドでは優勝の経験はなく、昨年もクラッシュを喫した。

「カッレ(・ロバンペラ)は速いだろう」とラッピ。

「でも、前回のエストニアよりも彼に近づくことができると思う。僕にとってフィンランドの目標は、少なくとも表彰台に登ることなんだ」

ラッピは2021年のラリー・フィンランドにプライベーターとして参戦。ヤリスWRCで総合4位に入った
カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第7戦ラリー・エストニア

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