日本遺産「国境の島」構成文化財 五島・大宝寺を追加

日本遺産「国境の島 壱岐・対馬・五島~古代からの架け橋~」に追加された大宝寺=五島市玉之浦町

 文化庁は29日、日本遺産に認定している「国境の島 壱岐・対馬・五島~古代からの架け橋」の構成文化財に、五島市玉之浦町の寺院「大宝寺」を追加したと発表した。
 同庁は追加の理由を「空海がここで真言密教を説いたという伝承や、関西や大陸との交流を物語る梵鐘(ぼんしょう)などがあり、『国境の島』のストーリーの内容を充実させるため」と説明した。
 大宝寺は701(大宝元)年に建立。遣唐使とともに大陸に渡った空海が806年、帰朝の途で滞在し、教えを説いたとされ、「西の高野山」と呼ばれる。
 「国境の島」は、壱岐市の原の辻遺跡や対馬市の金田城跡など本県離島の歴史を物語る文化財で構成し、2015年度に日本遺産に認定。大宝寺の追加で構成文化財は計30となった。


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