「あめつち」JR因美線で初運行 岡山DCと連動 津山駅で歓迎式典

鉄道ファンらに見守られJR津山駅に到着した観光列車「あめつち」

 鳥取、島根県のJR山陰線を走る観光列車「あめつち」が31日、因美線で初めて運行され、津山駅(津山市大谷)で歓迎セレモニーが開かれた。JR西日本が岡山県などと展開している大型観光企画「岡山デスティネーションキャンペーン(DC)」(9月まで)と連動した独自企画「おか鉄フェス2022」の一環。

 あめつちは山陰の海と空をイメージした紺碧(こんぺき)色の外装の2両編成で、この日は鳥取―津山間を往復した。津山駅には午前10時59分に到着。乗客約40人が市、市観光協会ら約30人から横断幕や手旗での出迎えを受けた。

 約2時間の滞在中には岡山駅から向かっていた観光列車「SAKU美SAKU楽(さくびさくら)」も入線。鉄道ファンらは隣り合う観光列車を熱心に写真に収めたり、和太鼓演奏などのもてなしを堪能したりした。

 あめつちに乗車した会社員男性(28)=鳥取県米子市=は「山陰線は海沿いなので、山を越える因美線はとても新鮮で楽しかった。駅での歓迎も素晴らしかった」と喜んでいた。

 6、13日も鳥取―津山間を1日1往復する。因美線は、利用低迷で自社の努力だけでは維持が困難として、JR西が収支を公開した17路線に含まれており、魅力をPRして誘客につなげたい考えだ。

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