松竹歌舞伎と手塚治虫が異色のコラボレーションを果たす。５日初日の「八月納涼歌舞伎」（東京・歌舞伎座、３０日千穐楽）第一部では、“マンガの神様”手塚治虫の「新選組」を原作とした新作歌舞伎『新選組』を上演する。また、今年で「鉄腕アトム」連載開始７０周年を記念してキャラクターコラボを実施する。手塚作品の歌舞伎上演、本公演ほか歌舞伎座タワー施設各所でのキャラクターコラボは、ともに初めて。松竹が１日、発表した。
「新選組」では父の仇を討つため新選組に入隊し剣の腕を磨く少年・深草丘十郎の成長と、どこか謎を秘めた親友・鎌切大作との友情を描き、幕末の京都を舞台に、近藤勇、土方歳三、沖田総司や芹沢鴨らおなじみの新選組隊士たち、さらに坂本龍馬との出会いを通じて、少年たちの姿を生き生きと描く。深草丘十郎役には歌舞伎座初主演となる中村歌之助（２０）、鎌切大作役を中村福之助（２４）が務める。十八世中村勘三郎、十世坂東三津五郎と共に「納涼歌舞伎」を盛り上げてきた中村芝翫の三男・歌之助と次男・福之助が、手塚作品に挑む。二人のいとこにあたる中村勘九郎と中村七之助が近藤勇と土方歳三を、坂東彌十郎が芹沢鴨、そして中村扇雀が坂本龍馬を演じ、フレッシュな舞台を彩る。
キャラクターコラボは、本公演ほか歌舞伎座タワー施設各所で実施。歌舞伎衣裳を身にまとったアトム達のオリジナルイラストのグッズ販売、寿月堂とのコラボメニュー、歌舞伎座ギャラリーでの壁面展示に加え、今回のコラボの為に東京歳之市羽子板商組合によって特別に制作された「全長約２メートルのコラボ特大羽子板」も展示される。
◆コメント
中村歌之助「舞台と共に、こうして手塚治虫先生の作品のキャラクターと歌舞伎の作品がコラボした商品が作られることはすごく嬉しいことです。どの商品もとても素敵で、すべての商品がおすすめです。個人的にはポストカードのパンジャとレオの連獅子が可愛すぎて、お気に入りです！ そして、僕たちのスチール写真のポストカードも発売されます。写真だけではなく、現物としてお客様にお届けできるのは僕たちにとっても嬉しいことですし、原作のポストカードも発売されますので、見比べていただいても面白いのかなと思います。僕は今このポストカードを見て、ワクワクが止まりません！ お稽古も始まり、段々と形が見えて来ました。作品のワクワクドキドキと共に、手塚治虫先生が作品に込めた正義とは何なのか、平和とは何なのかということをお客様にお届けできれば。そして、僕自身が一番初日が楽しみです！ 新作歌舞伎『新選組』、コラボ商品と、今年の夏は是非、歌舞伎座に足をお運びいただけましたら幸いです！」
中村福之助「コラボ商品を見たときに最初に目に飛び込んできたのは、手塚治虫先生の生み出したキャラクターが歌舞伎の扮装をしているポストカードです！弟（歌之助）や兄（橋之助）とも、どれがかっこいいかと盛り上がりました。僕は、アトムの狐忠信のカードがお気に入りです。この機会でしか手に入らないコラボ商品だと思いますので、是非この夏の記念に持って帰っていただきたいと思います！ この『手塚マンガ×松竹歌舞伎』を成功させるべく、舞台を精一杯勤めますので是非、劇場まで足をお運びくださいませ！」
チケット等の詳細は歌舞伎座公式サイトまで。
（よろず～ニュース編集部）
