夏野菜の冷やしすぎにご用心…しなびて味が落ちる恐れ 福井県内の野菜ソムリエに聞く保存方法のワンポイント

ラップや新聞紙で野菜を覆うようにまるごと包む。なるべく隙間のないように
キャベツの芯はくりぬき、ぬらしたキッチンペーパーを詰める

 多くの種類が店頭に並ぶ夏野菜。福井県内の野菜ソムリエによると「夏野菜はナスやキュウリをはじめ寒さに弱い品目が多い」という。野菜室に入れる際はラップや新聞紙で包むなどの一工夫が必要。おいしく食べるための適切な保存方法を教えてもらった。

 「夏野菜は、冷やしすぎることで低温障害が起きる場合がある」と話すのは、日本野菜ソムリエ協会認定の西本ひさゑさん=福井県越前市。低温障害になるとしなびた見た目に変化・変色するほか、野菜本来の味が落ちてしまう。野菜室に入れる際はラップや新聞紙などに包み、低温にさらさないよう保存することが大切だ。

 種類別では、完熟トマトは新聞紙にくるんで保存する。緑がかった未熟なものは、完熟するまで常温を保つ。キュウリとナスは低温障害になりやすく、注意が必要。ラップに包んでから新聞紙で覆うのがお勧め。

 キャベツやレタスは劣化防止のため芯をくりぬき、くりぬいた部分にぬらしたキッチンペーパーを詰め込んでからポリ袋に入れる。皮付きのトウモロコシは、ゆでた後にラップと新聞紙で包む。ミョウガもラップと新聞紙で包む。

⇒キャベツやレタスの劣化防止法

 西本さんは「適切に包んで保存しても低温障害になる可能性はある」と話し、結局は「手に入れてからすぐ食べてしまうのが一番」とアドバイスする。野菜は断面から傷むため、切った後はなるべく早いうちに使いきることが大切。「見た目が多少変化しても食べられないということではない。捨てずに食べきってほしい」と呼び掛けている。

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