伊藤真一監督が初采配。経験豊富なメンバーで上位を狙うAstemo Honda Dream SI Racing/鈴鹿8耐チーム紹介

 2020年に伊藤真一と小原斉が再びタッグを組み全日本ロードレース選手権に参戦を開始したAstemo Honda Dream SI Racingにとって、2022年が初めての鈴鹿8耐となるだけに気合いが入る。

 ライダーは、今シーズンより全日本ロードJSB1000クラスにステップアップした作本輝介、昨年同チームで全日本ロードST1000クラスチャンピオンを獲得した渡辺一馬、そして3人目には、全日本ロードST600クラスをリードしている羽田太河が加わった。今シーズンからAstemo SI Racing with Thai HondaからARRC ASB1000を戦っているパサウィット・ティティワララックを起用する構想もあったが、今回は羽田で落ち着くことになった。

羽田太河(Astemo Honda Dream SI Racing)/2022鈴鹿8耐テスト

「チームとして初めての鈴鹿8耐になりますが、伊藤監督を始め、みんな僕より経験値が高いので全く問題ないですね。今シーズンは、JSB1000クラスを戦っているので、その延長線上に鈴鹿8耐がある感じです」とチームの中心となる作本。

「3年前までは、他のクラスを走っていて1000ccへの乗り換え作業がありましたし、セッティングやポジションも他の人に合わせていました。それが鈴鹿8耐といえば、そうなんですが、今年は3人とも体格が似ていますし大きな変更はないですね。まだまだ課題はあるので、レースウイークに詰めてアベレージを上げていきたいですね」

作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)/2022鈴鹿8耐テスト

 ライダーの中では、一番鈴鹿8耐の経験のある渡辺は「以前から一緒にレースをしてきたメンバーなので不安はないですね。約2年振りのEWC仕様、ブリヂストンタイヤでしたが、Astemoさんのバックアップもあり、2年間の進化を感じつつ、いい手応えを得ています。まだレースウイークにもテストをする機会があるので、さらに仕上げていって、いいレースができると思います」と自信のコメント。

渡辺一馬(Astemo Honda Dream SI Racing)/2022鈴鹿8耐テスト

 羽田は、3年前の鈴鹿8耐に秋吉耕佑、長島哲太と組み初出場。2スティントをこなし、しっかり役目を果たしていた。

「第3ライダーという立場なので、2人をサポートできるようにしてチームに貢献したいです。周りは経験豊富な方ばかりなので、とても勉強になります。とにかくミスなく自分の仕事をこなすことに集中します」

羽田太河(Astemo Honda Dream SI Racing)/2022鈴鹿8耐テスト

 そして、初めて鈴鹿8耐で監督として采配を揮うことになる伊藤は「作本は、今シーズンからJSB1000クラスにスイッチしましたが、第4戦SUGOでは表彰台にも上がり、この鈴鹿8耐で走る機会も多くなっているので着実に成長しています。スピードのあるライダーなので、うまくトップ争えるようにチームとして引き上げてあげたいですね。渡辺は、自分自身のやることは分かっていると思うので、チームの軸として考えています。羽田は、Moto2やST600でもマシンコントロールがうまいライダーなので、鈴鹿8耐期間での成長を期待しています。Astemoさんも強力にバックアップしてくれているので、表彰台を目指します」と気負いはない。AstemoレッドのCBR1000RR-Rが2022年の鈴鹿8耐で存在感を見せつけそうだ。

作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)/2022鈴鹿8耐テスト

© 株式会社三栄