「エンゼルスは大谷をキープすることを決断した」と米記者が伝える

ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマン記者によると、エンゼルスはトレードの可能性が取り沙汰されている大谷翔平を放出せず、キープすることを決断したようだ。大谷のトレードに消極的ながらも「全選手へのオファーを聞いている」と報じられていたエンゼルスだが、大谷の獲得に関心を持つチームに対して放出の意思がないことを通達したとみられる。ひとまず2022年レギュラーシーズン中の「大谷トレード騒動」はこれにて終結ということになりそうだ。

ヘイマン記者によると、ヤンキース、ホワイトソックス、パドレスなどが大谷獲得に向けて「真剣なオファー」を提示していたという。しかし、マイク・トラウトとアンソニー・レンドンの両スター選手の欠場が続くなかで、アルテ・モレノ・オーナーは大谷を手放すことを拒否。モレノ・オーナーは戦力面だけでなく集客力の面からも大谷がチームに不可欠の存在であると考えているようだ。

大谷は2023年シーズン終了後にフリーエージェントとなるため、今後はオフシーズンの契約延長交渉の行方が注目されることになるだろう。1年後にフリーエージェントを控えた選手はシーズン中の契約延長交渉に応じないことが多く、エンゼルスが大谷と契約を延長するための期限は2023年シーズンの開幕日となる可能性が高い。エンゼルスと大谷の契約延長交渉が不調に終わるようであれば、「大谷トレード騒動」が再燃するはずだ。

トラウト、レンドン、ライセル・イグレシアスといった高額の複数年契約を抱えているという事情に加え、モレノ・オーナーがチーム解体を好まないため、なかなか大規模なチーム再建に踏み切ることのできないエンゼルス。2023年も大谷、トラウト、レンドンをチームの中心に据えてシーズンをスタートし、「契約延長が成立していない」かつ「チームの成績が芳しくない」場合のみ、来夏に再び大谷のトレードが検討されることになるかもしれない。

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