ナショナルズ・ソトのパドレス移籍が合意 ホズマーはトレード拒否

トレード期限を迎えた日本時間8月3日、フアン・ソト(ナショナルズ)のパドレス移籍がチーム間で合意に達したようだ。当初、エリック・ホズマー(パドレス)がトレードのパッケージに含まれていたが、ナショナルズへのトレード拒否権を持つホズマーはこのトレードを拒否。現在はトレード実現に向けて最終調整が行われているとみられる。現地の報道によると、ホズマーのトレード拒否によってトレード破談とはならず、ソトのパドレス移籍はほぼ確実だという。

当初報道されたトレードのパッケージは、ナショナルズがソトとジョシュ・ベルの2人を放出し、C・J・エイブラムス、マッケンジー・ゴア、ロバート・ハッセル3世、ジェームス・ウッド、ハーリン・スサナ、ホズマーの6人を獲得するというものだった。しかし、ホズマーはナショナルズを含む10球団へのトレード拒否権を持っており、この権利を発動。トレードのパッケージがどのように変化するかは続報待ちの状況となっている。

ソトは23歳の若さにして首位打者1回、シルバースラッガー賞2回、オールスター・ゲーム選出2回、ホームラン・ダービー優勝1回などの実績を持つメジャー屈指の強打者。15年4億4000万ドルの契約延長オファーを拒否したことでトレード要員となり、パドレスへの移籍が決定的となった。フリーエージェントになるのは2024年シーズン終了後のため、パドレスは少なくとも2年半ソトを保有できる。

29歳のベルは今季103試合に出場して打率.301、14本塁打、57打点、OPS.877をマークしている強打の一塁手。今季終了後にフリーエージェントとなるため、低迷するナショナルズから放出されることが確実視されていた。パドレスの一塁/DHにはルーク・ボイトもいるため、余剰戦力となるホズマーは別のトレードで放出されることが有力視されている。

ナショナルズへの移籍が報じられている若手5選手のうち、エイブラムスとゴアはプロスペクト・ランキングの全体トップ10にランクインしたことがある元トップ・プロスペクト。すでにメジャーデビューを果たしているが、両者ともメジャーでは苦戦を強いられている。また、「MLBパイプライン」の球団別プロスペクト・ランキングでハッセル3世は1位(全体21位)、ウッドは3位(全体88位)、スサナは14位にランクイン。パドレスはジョシュ・ヘイダー(ブリュワーズ)を獲得したトレードでも複数の若手有望株を放出しており、「現在の陣容をベースに世界一を狙う」という強い思いがうかがえる動きを見せている。

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