極上サ活!ウィスキングの世界!北海道のサウナ野郎パンダ・リー「ととのえ道場」[121]ネバーニャ/根畑陽一

ウィスキングは叩くことではにゃい!

ロウリュで舞い上がった蒸気と熱風がわがままボディを包み込む。あぁ、私はわらび餅…。

ウィスキングって、ウィスク(枝葉の束)で叩くことではなかったっす!

まだまだ分からない中で強いていえば…「究極のプライベート熱波サービス」か。

ととのえコンシェルジュによる極上サウナ体験」か!?

ウィスクが運ぶ熱風を全身で受けて汗かき、ウィスクの香りで心はリラックス。

ネバーニャのウィスキング、ハンパないっす。パンダ・リーっす。

舞台は「ミルクサウナ」

3月、北海道ホテルの林克彦サ長主催の「ウィスキング体験会」に参加したっす。舞台は、パンダ・リーの2022サウナイキタイランキングNo1の北海道十勝は上士幌町にある十勝しんむら牧場の「ミルクサウナ2号」。

MADMAX怒りのデスロードのコンボイばりにいかつい薪ストーブが鎮座する、ロウリュの魅力を満喫できる絶景サウナっす。

ストーブを囲むサウナストーンの総量は140キロ!サ室温度は60℃なのに、このストーンにひとたびロウリュすれば…体感は100℃越え!ここまでメリハリあるセッティングのサナ、自分は知らないっす―。湯守の新村先輩のワイルドbut繊細なお人柄がそのままサウナになった形がサイコウざんす。

21年12月のリニューアルで登場した「ミルクサウナ2号」はドレッシングルーム・水風呂・サウナが一本に一体化。外にあった水風呂とシャワーが中になり、冬でも安心して冷え冷え体験が楽しめやす。サ室も拡大。牧場の絶景を臨む窓も倍以上に大きくなり、さらに今回のウィスキング体験のようなリラクゼーションサービスにも対応できる広さがありやす。

ウィスキングマスター「ネバーニャ」

ウィスキング体験を提供いただいたのは、「ネバーニャ」さん。日本初のウィスキングスクール『Progress』を立ち上げた「ウィスキングマスター」っす。テントサウナの『バーニャジャパン』も経営していやす。本名は根畑陽一さん。

(©Progress)

ウィスキングは、商社マン時代に駐在したモスクワでウィスキングの先生についてがっつり学んだそうっす。テレ東『私をサウナに連れてって』寺サウナ編での出演や6月『AUFGUSS FES2022』でのウィスキング体験。

(🄫Progress)

さらには神童・那須川天心選手ら著名人への施術を通してウィスキングの魅力の伝道に日夜汗をかいていらっしゃいやす。

(©Progress)

初めてのウィスキング。

正直、覚悟してたっす。白樺の枝葉でぶっ叩かれるんだろうと!!(笑)ちゅうのも、ウィスキングは「ヴィヒタで叩いて血行がよくなる」的な著述を読んでたっす。あと海外発祥のリラクゼーションということで。昔イスタンブールのハマムでマッサージを頼んだら…新日本プロレスの真壁刀義みたいな屈強なおっさんに“Good?Good?”とか言われながらバキバキやられて散々だったことがあったんす(汗)。ところがー。本当のウィスキングは…「究極の極上サウナ体験」だったっす。ウィスクが運ぶサイコウの蒸気と熱波をわがままボディ全体で浴びまくり!じわじわじわじわずーっと続く、魔法のウィスクを使ったオーガニックな熱波サービス…そんな感じだったっす。

今回のウィスキング体験は約15分間。サ室で施術、水風呂、〆は極寒の外気浴でメディテーションという流れっす。ではいざサ室へ…。

*モデル:サウナモンスター小森さん

再発見!ロウリュ&ヴィヒタの魅力

ロウリュすればジェットエンジンばりに一瞬で灼熱の世界に変わるミルクサウナ2号。温度は安定の60℃っす。施術を受けるのは可動式の3段目。うつぶせで横になりやす。ネバーニャ師はストーブ前で「ウィスク」の準備を始めています。

ちなみにウィスクは「枝葉の束」という意味の英語で、ネバーニャ師が今回使うウィスクはオーク(ナラ)のウィスクざんす。さらにちなみに「ヴィヒタ」は白樺の枝葉を束ねたものだけを指すフィンランド語で「オークのヴィヒタ」とは言わないらしいっす。

「ウィスクで扇いで、体を温める」

♪ジュジュジュジュジュジュ

ネバーニャ師が総量140キロものサウナストーンが熱を放つ炎の要塞「MADMAX怒りのデスロード」のストーブにロウリュしやす。

うぉ~~~つ!キタキタキタ~♪

急に蒸気と熱風がサ室に立ち込めてきやした。

ネバーニャ師、その蒸気をオークのウィスクに集めて…熱風を運んできやす。こ、これはまさに「熱波」そのものざんす!ウィスキングって、そうなの~~~?!

お!これは祈禱か?ウィスクに思いを込めて施術に集中!精神統一されていやす。

からの、なんと頭部をウィスク蒸し(笑) ん~、オークの香りに包まれて。眼を閉じて見える世界はオークの森!

そよそよ触れ、叩き、もみ込む

「ウィスクの熱波」いい感じっす~。熱波は上半身から下半身。足へとゆる~りと続きやす。

じわじわ~と発汗してきやす。

そして仰向けに。

♪ジュジュジュジュジュジュ

お~、アッチアチ!蒸気をためて、再び顔は…オーク祭り(笑)

お次は膝のあたりをさわさわさわ~♪

足から上半身へ。身体の上をウィスクがさわさわさわ~。柔らかいオークの葉がそよそよそよ~。叩く作業はあくまでやさしく。熱波と共に柔らかい葉が撫でる感じっす。

腕を伸ばしたところにさわさわさわ~♪

蒸気と熱風が支配するアツアツのサ室。時間はおおよそ10分以上。がっつり汗かき、施術は完了っす。

水風呂⇒「音セラピー」

ほてった身体の汗をシャワーでカット。牛ちゃんが水をいただく飼葉桶とおんなじ仕様の水風呂へ。その水質は爽やかで。地下150メートルからの天然水はキンキン爽快♪

仕上げは外気浴へ。

ここでウィスキングの仕上げで行われたのは「シンギングボールによる音セラピー」。

♪チー――ン チーーーン

静寂が饒舌な雪原で。右から…左から聞こえてくる鐘の音に集中すると…次第に心と身体が一つになるような感じっす~。猛烈に汗かき、キンキンの水風呂あ~んど雪原でクールダウンしてからの音セラピー…。超絶リラックスできたっす♪

また違ったととのい(サウナモンスター小森さん)

あまりの心地よさに、体験後にネバーニャ師のウィスキングスクールに即入会!無事卒業したサウナモンスター小森さんは…

「ウィスキングはヴィヒタで叩かれて痛い!熱い!というイメージでしたが体験してみると、全く異なり、葉っぱが肌に触れる感触がとても心地よく、また自然なニオイに癒されました❗叩かれることで身体が芯から温まり、むくみも取れた感じがしました。

いつものサウナのととのいとはまた違ったととのいを体感しました!またぜひ受けたいです!」

☆『サウナモンスター』Instagram https://www.instagram.com/sauna_monster/

雲のような感じ(十勝しんむら牧場 新村代表)

「ふわーっと。ふわーっと身体が。スゴイ気持ちいいですよ。やわらかい。雲のような感じ。なんていったらいいんですかね。ふわーっとした気持ちよさです。実は熱波は苦手なんですけど。思ったのと全然違った。定期的に受けたい感じ。こんなのあるんだ。と」

☆『十勝しんむら牧場』HP https://milkjam.net/

ネバーニャ師インタビュー

Q ウィスキング、気持ちよかったっす!

「僕はモスクワでこのウィスキングを習ってきたんですけど。ロシアのバーニャって日本人の中でステレオタイプが出来上がっちゃんてるんですけど。めちゃくちゃ暴力的とか、めちゃくちゃアツいとか、激しくたたくっていう。ロシア人の荒々しいイメージを持たれ感じなんですけど。実際ほんとにプロでやっている人たちはより正しくて繊細かつ大胆なウィスキングを広めるっていう啓蒙活動をしているんです。優しくて心地よくて。でもほどよく熱くて心身が浄化されるような」

Q ウィスキングの流れは足から?

「普通座ると足って冷えがちなんですよね。頭が先にヒートアップして出たくなっちゃいます。本当は足から温まらないと、身体の芯から温まっているということにならなくって。『頭寒足熱』っていうことばはロシア語でもあるんですよ。それはバーニャの中での健康法とされていて。ロシアでは寝て入ることが多いんです。で、寝て入って頭はあんまり蒸気や熱気を浴びないように葉っぱで包むっていうのはそういう意味なんですよね。苦しくない。その間に足がどんどん温まっていくので。普通のサウナよりは深部体温が上がっていきます。足、特にふくらはぎは第二の心臓って言われてますし。足を温めることで全身の血流のめぐりとか、老廃物の流れとかが促進されるという。そういう考え方です」

Q ウィスキング、痛くなくて逆に驚いたっす(笑)

「ほんとになんですかね。ロシアでも上級の大御所たちはむやみに痛めつけたりはしません。ガンガン熱くするというよりは徐々にあったかくしていきます。もちろん激しい動きもありますが、身体が準備されてもう痛くないって身体が慣れたあとに行います。今回は比較的コンパクトな時間で、ムリのない範囲でやっていますね」

Q ウィスキングで伝えたいのはどんなことっすか?

「受けるときに。僕は「呼吸に集中してください」と伝えています。あんまり余計なことは考えずにリラックスして。呼吸に集中する。まさに瞑想状態です。ウィスキングは五感で味わうものなので。葉っぱの香りとか、とか、感触とか、蒸気の温かさだとか。そういうのを感じていただければと思います。

(©PROGRESS)

普段叩かれたことのないところを叩かれるので、この全身の感覚っていうのを呼び起こして、『あ、自分の体ってこういうセンサーがあったんだ』っていうことを気づいていただけたらなぁって思います。あがった後に「音セラピー」とかやったりしますけど。自分の身体と心に繋がるみたいなことを味わっていただければいいなって思っています」

Q サウナ歴はどんな感じっすか?

「日本でも入ってましたし。ロシアに最初行ったのが2013年。そのときにシベリアで1年間語学研修したんですけど、田舎のバーニャに入りました。周りはマイナス20℃の雪原です。友達に白樺の葉っぱでバシバシ叩かれました。たぶんそれが最初ですね。それからバーニャが好きでたまに友達と行ってました。当時、ロシアで日本の自動車を販売する仕事をしていて。地元のディーラーの社長に接待されて、バーニャ接待を受けたんですよ。貸切のバーニャと。『バーニャマスター』がいて。一人ずつみんなやってもらって。そのあとにロシアのご馳走たべて、みんなでウォッカ飲んで。ビジネスマンの接待としてのラクジュアリーなバーニャ・ウィスキング体験をリゾート地で味わって、日本でもこういうのあったらいいなって思っていました。そしたら友達から『習える場所あるよ』って聞いて。モスクワで二日間まるまるバーニャやウィスキングを習いました。そこから日本でいろいろ活動を始めてから、まだまだ学び足りないなと思って、2021年は実は3回(ウクライナ侵攻前の)ロシアに行って、本場のマスター達からバーニャやウィスキングを学んできました」

(©PROGRESS)

Q 国としてのロシア、とても残念な状況っすよね…。

「(ウクライナの)キーウも僕は住んでましたけど。海外に亡命したり、地下に隠れていた友人もいます。ロシア文化とかロシアっていう国を全面にだしたイベントっていうのは2つ、3つキャンセルになりました。でも、日本のサウナ文化を発展させる意味で。ロシアバーニャだとかウィスキングをとりいれていくのはアリだと思うので。引き続きやっていきたいと思います」

Q フィンランド式との違いはあるんすか?

「フィンランドでもヴィヒタで叩きますが、どちらかといえばセルフや友達家族と叩きあうという感じです。ロシアも同じ文化はありますが、フィンランドはロシアみたいにプロのウィスキングマスターってのはあんまりいないですし。そういう施術サービスみたいのもあまり盛んではない感じですね。ロシアとバルト三国(リトアニア、ラトビア、エストニア)はあるって感じですね」

Q 日本で今ウィスキングを受けられる場所はあるんすか?

「あります。有名なところだと千葉県船橋の『ジートピア』さんですね。あそこが一番最初に常設で始めたところです。池袋の『かるまる』とか『サウナラボ神田』でも受けられます。ほんとに去年、おととしぐらいからウィスキングを受けられる施設が広がりつつあります」

Q オンラインで始めたウィスキングスクールは?

「ロシア人のマスターと組んで、動画でセオリーとか動きを学んで、(実技の様子を)ビデオで出してもらって。こっちからフィードバックして。希望者にはオフラインで講習もやっています。先々週(3月初旬)から始めました。僕がロシア行って感じたのは、ロシアにはウィスキングマスターやウィスキングを学べるスクールが一杯あって、積み重ねてきたいろんなノウハウがあるんですよ。ただマスター達は英語も日本語もさっぱりなんですよね。だから、その内容が少しでも。彼らも30年とかやっていた経験があるんで。そういった内容やノウハウが日本に伝えられたらいいなと思い、この活動をしています」

Q これからの活動は?

「引き続き僕自身がウィスキングするっていうのもそうですし。スクールとかで弟子じゃないですけど。同じようにできる人を増やしていくっていうのが大事だなと。どうしてもまあ。まぁまぁの肉体労働なんで(笑)一日で何人もできるものではないので。だからこそ人数を増やすって大事だなっておもっていますね。いずれは自分の施設だとか考えたりはしてるんですけど。今はコンテンツだとか。教える体制をととのえて。いろんなところでやったりっていうのをやってますけど」

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