<新型コロナ>大宮駅に5日から臨時検査場 お盆前に対策拡充…検査キット送付数増、レッズ戦で出張接種も

JR大宮駅=さいたま市大宮区錦町

 埼玉県は2日、新型コロナウイルスの感染者数が高止まり状態にあることから、抗原検査キットの配布を倍増したり、JR大宮駅に抗原検査を無料で実施する臨時検査場を設けるなどの感染防止対策を打ち出した。同日の定例会見で砂川裕紀副知事は「診療・検査医療機関のモニタリングでは、7月第4週に約72%が逼迫(ひっぱく)している。薬局も逼迫しているという情報がある」と述べ、検査などの需要が高まっているとした。

 お盆期間中に旅行や帰省をする人のため、5日から14日間、JR大宮駅に大宮臨時検査場を設置する。午前10時~午後6時の間、先着順で抗原検査を無料で実施する。

 発熱などの症状のある県民に向けて、抗原検査キットの配布をこれまでの1日当たり2千個から4千個に拡大。また、キットでの陽性者が検査結果と身分証明証の写真を電子申請で県に送付すると、医師が確定診断する「検査確定診断登録窓口」も開設した。対象者は検査で陽性となった基礎疾患などがない16~49歳。診断結果は当日中にショートメールで通知する。

 3日からは越谷、川越、熊谷市の県ワクチン接種センターで医療従事者や消防、福祉施設職員らを対象に4回目接種を実施する。18歳以上で3回目接種から5カ月経過していることが条件。在職確認できるものと接種証明書アプリまたは接種済み証があれば、接種券や事前予約がなくても接種を受けられる。また、10日にJリーグ浦和レッズの試合が行われる埼玉スタジアムには県のワクチンバスが出動し、希望する県民に接種を行う。

 また、生活介護を必要とする陽性の高齢者のため、伊奈町と所沢市の酸素ステーションを改修し、高齢者支援型臨時施設を開設する予定という。

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