長崎県内コロナ感染 累計10万人超 第7波、収まる兆しなし

新型コロナ過去1年間の月別感染者数

 長崎県などは2日、新型コロナウイルス感染者が県内で2145人確認されたと発表。県内の累計感染者は10万1808人になった。感染力が強いオミクロン株の派生型「BA・5」への置き換わりが進んでおり、流行第7波が収まる兆しはない。重症化リスクの高い高齢者の感染も増加しており、医療提供体制は逼迫(ひっぱく)。県内の病床使用率は5割を超え、一般診療にも影響が出ている。
 県内で初めて感染が確認されたのは2020年3月14日。その後、感染力の強い変異株が次々に出現し、数カ月おきに流行の波ができている。デルタ株がまん延し第5波が起きた21年8月には1日の新規感染者が初めて100人を超えた。21年末までの感染者数は累計6124人、死者数は73人だった。
 今年に入ってオミクロン株が猛威を振るい、1月に1日当たりの感染者は700人台まで増加。さらにBA・5への置き換わりが進んだ7月下旬には2千人台に達した。1月以降8月2日までの感染者数は9万5684人で累計全体の94%を占める。
 感染者の死者は2日公表時点で計151人(1月以降78人)。感染者数に占める死者数の割合は、単純計算で21年12月までは1.2%、オミクロン株が主流になった1月以降は0.08%で15分の1程度に下がった。オミクロン株は重症化率が低く、ワクチン接種が進んだことなどが要因と考えられる。
 県感染症対策室の担当者は「重症化リスクの高い高齢者を守り、医療提供体制の維持が重要」とし、高齢者に慎重な行動を求めるとともに、若い世代の3回目ワクチン接種を呼びかけている。


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