アートで平和問い直す 「8+9」国際交流展 県美術館で7日まで

多彩な現代アート作品が並ぶ会場=県美術館

 国内外の美術作家らの現代アート作品が集まる国際平和交流展「8+9 2022 さりげない平和を通して-長崎の日常から国際交流の意義まで-」が2日、長崎市出島町の県美術館県民ギャラリーで始まった。7日まで。
 長崎大名誉教授で現代美術家の井川惺亮さんの教え子らでつくる美術グループ「RING ART」(野坂知布代表)が開催。国内と中国、韓国、ブラジル、ポルトガルの作家ら約100人が各1点出品した。
 会場には、平和の象徴の折り鶴を幾何学的に表現した平面作品や立体作品、ウクライナの国花ヒマワリを題材にしたコラージュ作品、原爆を表現した絵画や被爆柿の木をモチーフにした版画、個性豊かなオブジェも。同市在住の小説家、青来有一さんはじめ哲学、美術評論、音楽関係者ら11人が寄せたメッセージ文も並ぶ。
 野坂代表は「さりげない日常の中にアート活動は存在する。ウクライナへの軍事侵攻、異常気象に伴う災害、コロナ禍などで平和が脅かされている現状を踏まえ、改めてアートの意義を問い直した」と話している。

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