厚木2児死亡 母親、3週間前にも車内放置 児相に通告

記者会見で対応を説明する県厚木児童相談所の山岸所長(左)と県子ども家庭課の長谷川課長=3日午前、県庁

 厚木市内の公園駐車場に止めていた車内で7月29日、女児(2)と男児(1)が意識不明の状態で搬送され、その後死亡した事件で、長男への保護責任者遺棄容疑で逮捕された母親(21)について、事件の3週間前にも車内に長男を放置し、県警が児童相談所に通告していたことが3日、分かった。通告を受けてネグレクト(育児放棄)事案として対応した県や県厚木児相が記者会見で明らかにした。

 県や厚木児相によると、母親は7月8日午後5時50分ごろ、寒川町の商業施設の駐車場に止めた車内に長男を放置したという。車内に乳児がいるとの通報が県警にあり、同14日に茅ケ崎署が管轄の児相に通告した。

 通告を受け、母親の居住地を管轄する厚木児相がネグレクトとして調査を開始。事件が発覚する直前の同29日午後4時20分に母親の携帯電話に連絡したが、「お客さまの都合でつなぐことができない」とのメッセージが流れ、不通だったという。この約30分後に、母親は「子ども2人の具合が悪い」と119番通報した。

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