夏休みの学習支援ボランティア 「楽しい」評判上々 佐野東高の生徒有志

小学生に学習指導する佐野東高の生徒たち

 【佐野】佐野東高の生徒有志が3日、地域貢献の一環としてこどもクラブ(放課後児童クラブ)で夏休みの学習支援ボランティアを始めた。児童とのふれあいを通しコミュニケーション力を身に付けようと、絵しりとりやカードゲームなどの「遊び」のメニューも用意。「勉強がわかりやすい」「楽しい」と子どもたちの評判も上々で、同校は「冬休みや春休みも実施する方向で検討したい」としている。

 同校によると、将来の職業として教職員や保育士を志望する生徒の体験の場を設けようと、同校がボランティア事業の実施を検討。活動に自主的に参加することで主体性や行動力も養おうと、参加を希望する生徒のこどもクラブへの派遣を市に要請した。

 今回の派遣先は佐野小にある佐野こどもクラブと城北小の城北こどもクラブの2クラブ。ボランティアは9日まで続けられ、約40人の生徒が交代で子どもたちの指導に当たる予定だ。

 初日の3日は佐野こどもクラブで行われ、計8人の生徒が参加。約30分間の学習指導の後、熱中症防止のため室内で楽しめるゲームが繰り広げられた。

 3年西川芽衣(にしかわめい)さん(18)は「もともと子どもが好きで、教育関係に進みたいと思い参加した。ほめてやる気を引き出すことに努めた」と話した。

 同校の試みについて金子裕(かねこゆたか)市長は「若者の柔軟な発想に期待している」と語り、こどもクラブを所管する市こども課の担当者は「今回の取り組みが市内の他の高校にも広がればありがたい」と要望した。

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