【3日】長崎県内コロナ最多2605人感染 病床使用5割超 感染レベルは維持

左から 新型コロナウイルス感染者の入院状況(2日午後7時現在)、3日発表の市町別感染者数

 長崎県などは3日、全21市町で過去最多となる計2605人の新型コロナウイルス感染者を確認したと発表した。病床使用率は2日公表時点で感染段階レベル3(危機事態警報)の基準となる50%を超えたが、県は3日、「一般診療や福祉サービスなどへの深刻な影響がある状況には至っていない」とし、2-Ⅱ(特別警戒警報)を維持する考えを示した。
 県によると、コロナ患者受け入れ医療機関45施設でも感染が拡大。7月29日時点で計562人(陽性者367人、濃厚接触者195人)が休業した。こうした影響で10施設が新たな入院予約の停止や、入院延期などの制限を設けているという。
 国が感染拡大に対応する都道府県への支援を行う「BA・5対策強化宣言」について、県は「現段階では直ちに宣言を行う状況にない」との方針も示した。担当者によると、国が示した対策案のうち、高齢者の外出自粛などは既に7月28日から要請しているためという。
 1日の新規感染は15日連続で前週の同じ曜日を上回っており、3日までの1週間の感染者数は計1万4386人(1日平均2千人超)。前週(7月21~27日)比1.26倍で増加傾向に歯止めがかからない状況だ。
 クラスター(感染者集団)は1件。西海市の保育園で21人(園児15、職員6)が陽性だった。
 年代別では10歳未満が443人(17%)で最多。40代(15%)、30代(14.4%)、10代(12.8%)と続く。重症化リスクの高い高齢者の感染割合は増加傾向で60歳以上は503人(19.3%)に達した。


© 株式会社長崎新聞社