ハース代表、マグヌッセンへのオレンジボール旗に異義「フロントウイングは安全な状態だった」/F1第13戦

 ハースF1チームのチーム代表であるギュンター・シュタイナーは、F1第13戦ハンガリーGPでスチュワードがオレンジボール旗をケビン・マグヌッセンに出したことに異議を唱え、その行為を「誤り」だとしている。

 マグヌッセンは、レースのオープニングラップでマクラーレンのダニエル・リカルドと接触し、フロントウイングを損傷したことから、ピットストップを命じるオレンジボール旗を出された。しかし左エンドプレートの歪みは別として、フロントウイングは完全な状態だったとシュタイナーは断言した。

「我々にとって今日は難しいレースだった」とシュタイナーは語った。「ケビンがフロントウイングにダメージを負ったということだが、FIAが我々に指摘したことは誤りだと考えている」

「フロントウイングはレースを継続するのに明らかに安全な状態だった。我々は半周分を失った。つまり我々のレースは終わったということだ。その後はタイヤを動作させることが難しかった。青旗がずっと出ていたからだ」

2022年F1第13戦ハンガリーGP ケビン・マグヌッセン(ハース)

 マグヌッセンはハンガリーGPを16位で終えたが、彼は自分の運命はスチュワードがピットストップを命じた時に決まってしまったと認めた。

「オレンジボール旗によってピットストップを余儀なくされたことで、僕たちのレースは大きく損なわれた」

「マクラーレンの1台とスタートでわずかに接触した。避けることはできなかった。それほど重大な接触ではなかったので、フラッグが出て驚いた」

 ハースにとって、アップデート版のVF-22による最初のレースだった。このアップデートは、ハンガリーでマグヌッセンだけに割り当てられたパッケージだ。マグヌッセンのレースでの努力は報われなかったが、彼はチームの開発作業は“的を射ている”と感じたという。

「僕たちのアップグレードと作業のやり方はよかったし、失敗には見えない。むしろ的を射ているようだ」とマグヌッセンは『Motorsport-Total』に語った。

「データとテストの点では、週末から得られるだけのことをしたし、ポジティブなことも見られたと思う」

「マシンからより性能を引き出せるように、もう少しだけ時間をかける必要がある。でも少なくとも期待どおりに機能するアップグレードを持ち込むことができたんだ。ポテンシャルがあることは分かっている」

「少なくともこれで後退しているようには見えない。僕のマシンは少し改善されたようだし、それはポジティブなことだよ」

2022年F1第13戦ハンガリーGP ケビン・マグヌッセン(ハース)&小松礼雄エンジニアリングディレクター

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