80代男性をコンビニ床に押さえつけ 特別公務員暴行陵虐の疑いで警官2人書類送検

京都府警亀岡署

 京都府警亀岡署の警察官2人がコンビニでもめ事を起こしていた高齢男性を長時間押さえつけたとして、府警は4日、特別公務員暴行陵虐の疑いで、同署の50代男性警部補と40代男性巡査部長を書類送検した。府警は2人を減給100分の10(1カ月)の懲戒処分にした。

 2人の書類送検容疑は、共謀し、昨年5月31日、京都府亀岡市のコンビニで、女性客ともめて暴力をふるった疑いの80代男性を事情聴取した際、男性が大声を出して暴れたため、29分間にわたり断続的に店内の床に押さえつけた疑い。男性にけがはなかった。2人は「周囲に人もおり、必死だった」などと話したという。

 また、現場で2人を制止できなかったとして20代女性巡査を本部長注意に、適切な指示ができなかったとして上司の50代男性警部補を所属長注意の内部処分にした。

 府警監察官室によると、80代男性は今年1月に病死した。取り押さえとの因果関係はないという。府警は4日、女性客を買い物かごでたたいてけがをさせたとして、80代男性を容疑者死亡のまま傷害容疑で書類送検した。

 同室の岡本茂首席監察官は「被害関係者と府民の皆様におわび申し上げ、再発防止に努める」などと謝罪した。

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