小田急、運賃に10円上乗せへ 来年3月ごろから ホームドア設置などバリアフリー推進

小田急電鉄

 小田急電鉄(東京都)は4日、鉄道のバリアフリー化を推進するため、2023年3月ごろから全線の旅客運賃に料金を加算すると発表した。区間に関係なく、大人料金には一律10円が上乗せされる。

 子どもの運賃全線一律50円(ICカード利用時)の料金設定は維持。切符の場合は、料金加算後の大人の金額の半額となる(10円未満切り上げ)。

 通勤定期券は、1カ月600円、3カ月1710円、6カ月3240円をそれぞれ上乗せ。通学定期券の料金は変わらない。

 今回の料金加算は、鉄道のバリアフリー化のため、乗客に負担を求める国の制度を活用。同日、同社が国土交通省に届け出た。

 同社は、加算期間の10年で総額約476億円の徴収を見込み、32年度までに新宿から本厚木までの全駅にホームドアを設置するなど、全額をバリアフリー整備費に充てるとしている。

 担当者は、「年齢や障害の有無にかかわらず、どなたにも一層安心して移動いただける環境の整備に努めたい」と話している。

 問い合わせは、小田急お客さまセンター電話044(299)8200。

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