プレミアリーグで最も奇妙な背番号だった12人

ついに2022-23シーズンが開幕するプレミアリーグ。ここでは、一風変わった背番号を背負った選手たちを取り上げてみる。

2番:クリント・デンプシー

ランドン・ドノヴァンと並んでアメリカ代表史上最多ゴールを記録したアタッカー。FWながらトッテナムでは2番を着用した。

クリント・デンプシー

「全ては大学時代に始まった。

上級生たちがそのポジションに基づく伝統的な番号を全部とってしまったので、唯一空いていた番号だったんだ。

そして、MLS入りした時に2番か10番を着けるチャンスがあった。

当時のニューイングランド・レヴォリューションでは、10番はアンラッキーな番号と見なされていた。だから、『触れたくない』って思ってね。

そして、自分が最初に着けた背番号も2番だったことに気付いた。だから、この番号は自分にとって特別なんだ」

他にもアブ・ディアビがアーセナルで、モルガン・シュナイデルランがエヴァートンで2番をつけている。

3番:ファビーニョ(現リヴァプール)

右サイドバックからボランチにコンバートされてブレイクしたブラジル代表。

卓越したキック精度を誇り、PKも得意としている。モナコでは2番だったが、リヴァプールでは3番を着用。

ほかには、アーセナル時代のバカリ・サニャが右サイドバックながら3番をつけた。

4番:ハル・ロブソン=カヌ

ウェールズ代表として46試合に出場しているFW。

生まれはイングランドで、同国のユース代表に選ばれた経験も持っている。

2016年に加入したWBAではFWながら4番を着用。4番を愛用したナイジェリア代表FWヌワンコ・カヌへの敬意が理由だそう。

5番:デイヴィッド・ベントリー

29歳の若さで現役を引退したアーセナル出身のイケメンアタッカー。

「ベルカンプの後継者」や「ベッカム2世」として大きな期待を寄せられた逸材だった。

ブラックバーンの11番はなかなか似合っていたはずだが、なぜかスパーズでは5番を着用している。

6番:ルイス・アルベルト(現ラツィオ)

セリエAでブレイクを果たしたスペイン人MF。

ラツィオでこそセンターハーフが主戦場になったが、バルセロナB時代は得点を量産するアタッカーとして活躍。それだけにリヴァプールでの6番は意外だった。

7番:クリスチャン・デイリー(元スコットランド代表DF)

ウェストハムのキャプテンも務めたユーティリティDF。守備の人ながら7番を着用した。

クラブではミスが多く不安定さも見せたが、代表では持ち前の闘志で守備の要となる熱い男だった。

確かな読みと守備的ポジションならどこでもこなす器用さがうけてインテルからオファーがきたことも。

8番:グレン・ジョンソン

チェルシーやリヴァプールでもプレーしたイングランド代表DF。

現役最後に所属していたストークでは、DFなのに8番を着けた。空き番号が限られており、そのなかから8番を選んだとか。

9番:カリト・ブーラルーズ

元オランダ代表DF。チェルシーではディフェンダーなのに9番をつけた。

カリト・ブーラルーズ(元オランダ代表DF)

「トップチームのストライカーになるのが夢だった。だから『これなら否応なしでできるかも』と思ったのさ。

冗談だよ、移籍したのが本当にギリギリだったので、リーグ戦はすでに始まっていたんだ。

契約したのはボロ戦の2日前で、試合出場が認められたのは前日。

番号を選ばなくてはいけなかったんだけど、クラブのキットマンが最初に提示したのは9番だった。その次は45番、47番…。

『こんな(大きい)番号でプレーしたくないな』と思ったので、『OK、9番をくれ』と言ったんだよ。

試合当日、ホテルで彼(モウリーニョ監督)からなぜ9番にしたのか聞かれた。

47番とか49番でプレーしたくなかったからと伝えて、『分かりますよね?』と聞いたら、『だが、2番も空いてたぞ』と言われてしまった。

『なんてこった』と思ったよ。キットマンが僕を騙したのかもね」

また、シドウェルも守備的MFながらチェルシーで9番を着けた。

10番:ウィリアム・ギャラス

チェルシー、アーセナルなどプレミアリーグのビッグクラブで活躍した元フランス代表のギャラス。

彼はその類まれな運動能力を武器にセンターバックや両サイドバックで活躍したが、アーセナルに加入した際、なぜか10番を選んだことで周囲を驚かせた。

ギャラスは後年、「娘が11月10日に生まれていたし、もし若い選手に10番が与えられていたら、大きなプレッシャーがかかってしまうからね」とその理由を語っている。

11番:ルイ・パトリシオ(現ローマ)

ポルトガル代表を支える守護神。ヴォルバーハンプトンではGKながら11番を背負った。

ウルヴスは白血病のために現役を引退したカール・イケメの1番を永久欠番扱いにしており、彼に敬意を払う形でパトリシオは11番を選んだ。

ただ、パトリシオが退団した2021-22シーズンにウルヴスの背番号1は復活。

イケメは1番をつけることになったジョゼ・サーに「友よ、君が皆の誇りになると確信しているよ!」とエールを送っている。

47番フィル・フォデン(現マンチェスター・シティ)

ジョゼップ・グアルディオラ監督も惚れ込む天才レフティ。

シティでは当初、80番だったが、2年目以降は47番を着け続けている。

47歳で亡くなった祖父ロニーさんへの想いがあるためで、背番号変更も断った。

52番:ニクラス・ベントナー

お騒がせキャラとしても知られたデンマークの怪童ストライカー。

アーセナルに所属していた2009シーズンに突如、背番号を26番から52番に変更した。

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「好きな番号は7なんだ。でも、それはすでにロシツキーが着けていた。だから、52にしたんだ。足すと7になるからね。43よりはかなりマシだろ。(不仲だったエマニュエル・アデバヨールが着けていた)25は絶対に着けない」と説明している。

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