奈良西署「実弾紛失」めぐり 窃盗容疑かけられた男性署員が提訴

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 奈良西警察署で紛失したとされる実弾5発が実際は担当者の配分ミスだった問題で、実弾を盗んだ疑いをかけられうつ病を発症した男性署員が県に約710万円の損害賠償を求め訴えを起こしました。

 訴えを起こしたのは奈良西警察署の20代の男性署員で、5日は代理人の弁護士が奈良地裁に訴状を提出しました。県警は2022年1月、奈良西警察署で管理する拳銃の実弾5発を紛失したと発表。ところが7月、県警は担当者の配分ミスだったと発表し、実弾は紛失していなかったことが分かりました。訴状によりますと、男性署員は県警から実弾を盗んだ疑いで連日、長時間に及ぶ取り調べを受けたといいます。取り調べでは、「お前しかおらへんやんか」などと自白を強要されたといい、そのほか、自宅への家宅捜索や妻への事情聴取なども行われたということです。

 弁護士「市民の安全を守るという使命を警察官は持っていると思うんです。なのに、きちんとした捜査をせずに、彼(原告)一人に責任をなすりつけようとしたその姿勢は警察としても考えていただきたい。」 男性署員は3月にうつ病と診断され現在は休職しているといい、こういった違法不当な取り調べを受け自白を強要された結果、多大な精神的苦痛を受けたとして、約710万円の損害賠償を求めて県警を所管する県を相手取り訴えを起こしました。男性署員は「『窃盗被疑者』として取り調べを受け、休職した半年間は決して取り戻せない。本件が本当に正しい事なのか、第三者の中立な立場から判断してもらいたい。」とコメントしています。 

 一方、県警監察課は「訴状が送達されれば内容を確認の上、引き続き、丁寧かつ誠実に対応してまいります。」とコメントしています。