被爆体験の継承 課題 原爆投下から77年 あす広島「原爆の日」

あす8月6日は、原爆投下から77年となる広島「原爆の日」です。平和公園では、平和記念式典の準備が進んでいます。

ことしの式典では、「被爆者・遺族席」に加えて、去年は設置されなかった「一般席」も設けられ、あわせて3500人余りの参列を予定しています。

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感染対策のため、原則、1メートル間隔でいすが並べられています。また、6日も暑くなると予想されていて、熱中症対策を強化するためミスト付きの扇風機を増やしたり、医師や看護師の数を例年より増やしたりしています。

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式典には、国連のグテーレス事務総長のほか、100を超える国の大使なども参列する予定です。

広島市の松井市長は「平和宣言」で、ロシアによるウクライナ侵攻に言及し、武力によらず平和を維持するという理想の追求を放棄することは、人類の存続を危うくすることだとしたうえで、一刻も早く全ての核のボタンを無用のものにしなくてはならないと訴えます。

そして、ロシアの文豪トルストイによる「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない」という言葉を引用します。

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全国の被爆者の人数は、ことし3月末時点で初めて12万人を下回り、平均年齢は84歳を超えました。

被爆者の高齢化が一段と進む中、被爆体験の継承はあらためて大きな課題となっています。

広島はあす8月6日、祈りの一日を迎えます。

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