岡山県内新規感染 前週の1.3倍 直近1週間、5週連続増加

 岡山県は5日、直近1週間(7月28日~8月3日)の新型コロナウイルス感染状況を明らかにした。オミクロン株の派生型BA・5による流行「第7波」の拡大に歯止めがかからず、新規感染者は1万6551人と前週(7月21~27日、1万2522人)の約1.3倍に増加、過去最多を更新した。感染者数の増加は5週連続となった。

 この日の新型コロナウイルス感染症対策本部会議で報告した。1日当たりの新規感染者数は1週間を通じて前週の同じ曜日より多かった。この状況は6月30日から続いている。福祉施設や医療機関でのクラスター(感染者集団)の発生も52件と前週から10件増え、美作市の高齢者施設では感染者が42人に上るケースもあった。

 各種指標も軒並み悪化した。医療現場の逼迫(ひっぱく)度合いを示す病床使用率は53.8%と15.5ポイント上昇した。重症者用の病床使用率も7.4ポイントアップの10.3%。市中感染の広がりを表すPCR陽性率は20.5ポイント増の82.1%に達し、過去最悪となった。10万人当たりの療養者数は約1.4倍の1000.5人に膨らみ、初めて千人を突破した。

 全体のレベル判断は、感染者の大半が軽症か無症状であることから、医療への負荷が生じ始める「レベル2」を維持する。

 県が7月28日~8月3日に行った抽出調査では、感染者の91.4%がBA・5などの可能性があり、ウイルスは派生型にほぼ置き換わったとみられる。

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