旧統一教会、横浜市に寄付 仲介の自民市議「気付かず」

横浜市役所

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の戸塚家庭教会が、4月下旬に横浜市の環境保全活動を支援する「市環境保全基金」に寄付していたことが5日、市や関係者への取材で分かった。自民党市議を通じて寄付の打診が寄せられていた。

 同基金は環境に関する出前講座の実施や動物愛護会の活動支援などに活用されるもの。4月下旬、市議から市環境創造局に「環境に関する基金に寄付がしたいと相談された」との連絡があり、同局は納付までの手続きを案内。その後、家庭教会から寄付が行われた。

 家庭教会は市ホームページへの寄付金額の掲載を希望しなかったため、金額は明らかにされていない。一方、団体名は希望があったため掲載していたが、7月末に「削除してほしい」との連絡が同局に寄せられ、現在は削除されている。

 仲介した市議は神奈川新聞社の取材に対し、「知り合いの方から寄付の相談があり、市政の発展のためになると思ってつないだ。団体名が変わっており、(旧統一教会とは)気が付かなかったことは反省している」と説明。家庭連合や関連団体との関係については「一切ない」と否定した。

 同局によると、今回のケースを除いて家庭連合からの寄付は確認されていないという。

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