F1、ファンへの嫌がらせなどに対抗する新キャンペーン『Drive it Out』を立ち上げ。FIAも全面支援

F1は、オンラインおよびイベント会場双方におけるファンへの嫌がらせに対抗することを目的とした、新キャンペーン『Drive it Out』を発表した。

この取り組みは、F1のすべてのチームとドライバー、およびFIAから全面的な支援を得ている。これは7月初め、レッドブルリンクで行われた第11戦オーストリアGPでレースを観戦していたファンから、嫌がらせや罵倒を受けたという複数の通報があったことを受けて立ち上げられた取り組みだ。

この新たなキャンペーンはビデオメッセージによって発表され、F1のCEOステファノ・ドメニカリ、F1ドライバー、そしてFIA会長のモハメド・ビン・スライエムが出演している。

 

「F1は競争とライバル関係が重要だが、敬意も同様に重要だ。競技者としての敬意、ファンへの敬意、F1ファミリー全体への敬意だ」

「いかなる種類の嫌がらせも容認できない。もし敬意を持てないのなら、僕たちのスポーツに関わらないでほしい」

「他人に嫌がらせができると考えている者を許すわけにはいかない。僕たちには声を上げ、『もうやめるんだ』と言う義務がある」

「オンラインで他人に嫌がらせをする者をブロックするために、僕たちはコミュニティとして活動している。僕たちのレースで嫌がらせは許さない。しかしオンラインでの嫌がらせに正面から対決するには、ソーシャルメディアのプラットフォームも必要としている」

「口汚く無礼な投稿をしながらソーシャルメディアの後ろに隠れている者は、僕たちのファンではない。僕たちは団結している。こうしたことをすべてのスポーツと社会から追い出すために、仲間になってほしい。ともに追い出そう」

オーストリアGP以来、F1はレース主催者に連絡し、会場のセキュリティの改善と、潜在的な被害者にサポートを提供するよう促している。オーストリアGPの次のイベントだった先日のフランスGPでは、グランドスタンドでは目に見える形で警備体制が敷かれ、観客エリアでは行動が監視されていた。問題が発生した場合、ファンはコース周囲にある、訓練を受けた警備担当が運用するSOS発信電話を使用して、嫌がらせ行為を通報することができるようになっていた。

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