旧統一教会から選挙応援「頂いていない」山谷氏

 「山谷えり子先生の必勝のためにご尽力をお願いいたします。山谷先生、安倍(晋三)先生なくして私たちの『み旨』は成就できません」との内部文書などがあり、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)や関連団体との関係性が強く指摘されている山谷えり子元国家公安委員長(参院議員)は3日、マスコミ取材に「私は関係ありません」。選挙支援についても「応援は頂いていません」と否定。NHKや毎日新聞などが報じた。

この報道に、選挙支援にかかわる内部文書を入手、公表している有田芳生前参院議員は「山谷議員は(旧統一教会と)長いつきあいがあるにもかかわらず『関係ありません』(8月3日)と語った。私は参議院議員の12年間のほとんどを拉致特別委員会に所属してきた。下村(博文元文科大臣)さんより長年の深い関係でありながら『関係ない』と言い切った山谷えり子さんは、これからどうされるんだろうか」とツイッター発信した。

 有田氏が公開した内部文書では、2010年の参院選挙の際、国際勝共連合が山村氏への全面支援を指示出ししているもので、統一教会信者が全国に流していたもの。

 文書には「山谷えり子先生の必勝のためにご尽力をお願いいたします。山谷先生、安倍(晋三)先生なくして私たちの『み旨』は成就できません。日本会議も今回は票が割れるようです。『山谷えり子』と二枚目の投票用紙に記入することを何度も何度も徹底して下さい。自民党、党名ではだめです。相対的に有田対策にもなります。全国足並み統一行動になります」云々と書かれている。

 この選挙で山谷氏は得票数3位当選を果たし、安倍政権の下で当選から4年後の2014年9月3日に国家公安委員長の重責に就いた。有田氏は内部文書に出てくる『み旨』とは「文鮮明教祖の思い(伝道、霊感商法、日本入国など)を実現させること」と解説している。

 こうした客観的な関係資料を前に、山谷議員は「関係はない。選挙で応援は頂いていない」と言えるのか。国家公安委員長だっただけに、記者会見の場を設けて国民に説明することが求められよう。ネット上では山谷氏の発言が「虚偽」だった場合「元国家公安委員長でもあるし、辞職すべき」との声も上がっている。(編集担当:森高龍二)

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