三重県がBA・5対策強化宣言を発出 新型コロナ、病床逼迫 高齢者に注意喚起

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【「BA・5対策強化宣言」の発出を発表する一見知事=県庁で】

 新型コロナウイルス感染者の急増に伴う医療体制の逼迫(ひっぱく)を受け、三重県は5日の感染症対策本部員会議で、政府が新たに設けた「BA・5対策強化宣言」を県全域に発出した。期間は21日までの17日間。高齢者に感染リスクへの注意を呼びかけ、県民には検査や診断を目的とした救急車の利用を控えるよう求めた。

 宣言は「病床使用率が50%を超え、救急医療に影響が出始めている」と説明。「医療提供体制の逼迫を防ぎながら社会経済活動を維持するには、リスクのある人への感染を防止するための対策が必要」とした。

 その上で、高齢者や基礎疾患がある人には「三密」を避けるなど、感染リスクに注意して行動するよう新型コロナ対応の特措法に基づいて要請。高齢者と会う際のマスク着用やワクチン接種の検討も求めた。

 救急車や救急外来の利用は高熱が続く場合などに限り、検査や診断を目的とした利用は控えるよう要請。症状が軽く重症化リスクが低い場合は医療機関での受診を控え、検査キットを活用するよう求めた。

 一方、県は「社会経済活動と両立させる」とし、外出自粛などの行動制限や同一テーブルの人数制限は盛り込んでいない。旅行代金を割り引く「みえ得トラベルクーポン」(県民割)も現段階では停止しない。

 一見勝之知事は本部員会議後の記者会見で、宣言の意義について「大変な状況になっていることのアナウンス効果がある。入院できない事態が目の前まで来ていることを県民に知ってもらいたい」と述べた。

 愛知、岐阜両県も5日付で宣言を発出した。東海3県の知事は同日、宣言の発出に合わせて開いたテレビ会議で、感染防止対策の再徹底やワクチンの追加接種などを呼びかける共同メッセージを出した。

 一見知事は会議で「ブロック単位での宣言は全国でも東海3県だけ」と強調。大村秀章愛知県知事は「東海3県一体で抑え込む」、古田肇岐阜県知事は「3県が足並みをそろえることに意義がある」と述べた。