【公式練習結果&レポート】スーパーGT第4戦富士 リアライズZとグッドスマイル 初音ミク AMGが最速タイム

 8月6日、静岡県の富士スピードウェイで2022年スーパーGT第4戦『FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE』が開幕した。午前9時から1時間45分にわたって行われた公式練習では、GT500クラスではリアライズコーポレーション ADVAN Zの佐々木大樹が、GT300クラスはグッドスマイル 初音ミク AMGの片岡龍也が最速タイムを記録している。

 5月末の第3戦鈴鹿以来、2カ月強のインターバルを経てシーズン中盤戦に突入したスーパーGT。このラウンドにはGT500クラスは15台が、GT300には鈴鹿でのタイヤメーカーテストでクラッシュのあったHOPPY Schatz GR SupraBUSOUとの契約解除に至ったDrago CORSE(BUSOU raffinee GT-R)を除く26台がエントリーしている。

 なお、事前に発表されたエントリーリストからの変更点としては、Studie BMW M4の第3ドライバーとして登録されていた近藤翼が5日に発表された公式通知により抹消されており、同車両は荒聖治/アウグスト・ファーフスの2名でこの第4戦に臨むこととなった。

 この日は朝から富士スピードウェイに深い霧が立ち込め、午前8時10分開始予定だったFIA F4の予選セッションは中止に。しかしその後、霧は晴れていき、スーパーGTの公式練習は予定どおりに開始された。

 曇天の下、路面はセミウエット、気温22度/路面温度26度というコンディションで午前9時にセッションがスタート。レースコントロールからはウエット宣言が出され、ウエットタイヤの使用が可能となるなか、各車両はチェック走行を兼ねて周回を重ねていった。

8月6日午前9時 公式練習開始時の様子

 セッション開始直後、GT500の上位は1分36秒台、GT300上位は1分46秒台で周回していく。レコードライン上はどんどんドライアップしていき、開始から25分が経つ頃からスリックタイヤを装着する車両が出始める。

 30分経過時点では、GT500はENEOS X PRIME GR Supraの山下健太が1分30秒台へと入れ、首位に。GT300ではUPGARAGE NSX GT3の小林崇志が1分40秒001でクラストップタイムとなっていた。

 その後GT500では、シャシーおよびエンジン交換のため、決勝レーススタート後に10秒のペナルティストップを受けることが公式通知により明らかになっているZENT CERUMO GR Supraの石浦宏明が、いち早く1分29秒台に入れていく。

 セッション開始から45分が経過したところで、ピットでウエイティングを続けていた埼玉トヨペットGB GR Supra GTもコースインし、これでGT500の15台、GT300の26台すべてがコース上に姿を現すことに。

 路面コンディション良化に伴い各車のタイムアップは続き、カルソニック IMPUL Zのベルトラン・バゲットを皮切りに上位勢は1分28秒台へ。GT300のトップタイムは1分37秒台へと入っていく。

 午前10時、1時間経過時点での最速タイムは、GT500はリアライズコーポレーション ADVAN Zの平手晃平がマークした1分28秒473。GT300はグッドスマイル 初音ミク AMGの片岡龍也が記録した1分37秒056という状況。その後すぐに、GT500ではau TOM’S GR Supraの坪井翔が1分27秒989をマークして首位に立った。

 10時25分からは、GT300クラスの専有走行に入った。上位勢では8番手だったPACIFIC hololive NAC Ferrariが川端伸太朗のアタックでタイムを縮め6番手へポジションアップ。さらにはシェイドレーシング GR86 GTの清水英志郎、apr GR86 GTの織戸学も大幅にポジションを上げてくる。TANAX GAINER GT-Rの大草りきは最終周にタイムを更新し、5番手に飛び込んだ。

 GT300のベストタイムは、グッドスマイル 初音ミク AMG。2番手にはLEON PYRAMID AMGが続いてメルセデスAMG GT3のワン・ツー。3番手は埼玉トヨペットGB GR Supra GT、4番手はmuta Racing GR86 GTと続く上位勢の結果となった。

 10時35分からはGT500の専有走行へと移り、まずはZENT CERUMO GR Supra立川祐路が坪井のタイムに迫る2番手に浮上。さらにARTA NSX-GTの福住仁嶺が3番手へ。

 各車予選モードでのアタックが続くなかめまぐるしくベストタイムが更新され、MOTUL AUTECH Zロニー・クインタレッリがが1分27秒941でトップタイムを更新。さらにKeePer TOM’S GR Supraの宮田莉朋が1分27秒843とクインタレッリを上回っていく。

 チェッカーが振られるなか、1分27秒451と大幅にタイムを縮めたのがリアライズコーポレーション ADVAN Zの佐々木大樹だった。直後にWedsSport ADVAN GR Supraの国本雄資が2番手タイムをマークし、これでヨコハマ勢のワン・ツーでセッションが終了することとなった。

 3番手はKeePer TOM’S GR Supra、以下MOTUL AUTECH Z、au TOM’S GR Supraと続くトップ5となった。

 450km/100周で争われる決勝レースのスターティンググリッドを決するノックダウン式予選は、このあと15時から行われる予定だ。

2022スーパーGT第4戦富士 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)

■2022スーパーGT第4戦富士 GT500公式練習結果(編集部計)

Pos. No. Team Car Driver Tire SW Time

1 24 KONDO RACING リアライズコーポレーション ADVAN Z 佐々木大樹/平手晃平 YH 13kg 1’27.451

2 19 TGR TEAM WedsSport BANDOH WedsSport ADVAN GR Supra 国本雄資/阪口晴南 YH 21kg 1’27.818

3 37 TGR TEAM KeePer TOM’S KeePer TOM’S GR Supra S.フェネストラズ/宮田莉朋 BS 22kg 1’27.843

4 23 NISMO MOTUL AUTECH Z 松田次生/R.クインタレッリ MI 30kg 1’27.941

5 36 TGR TEAM au TOM’S au TOM’S GR Supra 坪井翔/G.アレジ BS 27kg 1’27.989

6 38 TGR TEAM ZENT CERUMO ZENT CERUMO GR Supra 立川祐路/石浦宏明 BS 16kg 1’28.120

7 100 TEAM KUNIMITSU STANLEY NSX-GT 山本尚貴/牧野任祐 BS 40kg 1’28.142

8 12 TEAM IMPUL カルソニック IMPUL Z 平峰一貴/B.バゲット BS 19kg 1’28.181

9 8 ARTA ARTA NSX-GT 野尻智紀/福住仁嶺 BS 30kg 1’28.321

10 16 TEAM Red Bull MUGEN Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT 笹原右京/大湯都史樹 DL 1kg 1’28.365

11 3 NDDP RACING CRAFTSPORTS MOTUL Z 千代勝正/高星明誠 MI 52kg 1’28.414

12 14 TGR TEAM ENEOS ROOKIE ENEOS X PRIME GR Supra 大嶋和也/山下健太 BS 52kg 1’28.596

13 64 Modulo Nakajima Racing Modulo NSX-GT 伊沢拓也/大津弘樹 DL 0kg 1’28.686

14 17 Astemo REAL RACING Astemo NSX-GT 塚越広大/松下信治 BS 36kg 1’28.787

15 39 TGR TEAM SARD DENSO KOBELCO SARD GR Supra 関口雄飛/中山雄一 BS 22kg 1’29.089

開始:9時00分00/終了:10:45分00

■2022スーパーGT第4戦富士 GT300公式練習結果(編集部計)

Pos. No. Team Car Driver Tire SW Time

1 4 GOODSMILE RACING & TeamUKYO グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝/片岡龍也 YH 12kg 1’37.056

2 65 K2 R&D LEON RACING LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥/篠原拓朗 BS 33kg 1’37.101

3 52 埼玉トヨペット Green Brave 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田広樹/川合孝汰 BS 27kg 1’37.303

4 2 muta Racing INGING muta Racing GR86 GT 加藤寛規/堤優威 BS 5kg 1’37.328

5 10 GAINER TANAX GAINER GT-R 富田竜一郎/大草りき/塩津佑介 DL 45kg 1’37.585

6 61 R&D SPORT SUBARU BRZ R&D SPORT 井口卓人/山内英輝 DL 29kg 1’37.630

7 9 PACIFIC CARGUY Racing PACIFIC hololive NAC Ferrari 木村武史/ケイ・コッツォリーノ/川端伸太朗 YH 24kg 1’37.659

8 88 JLOC Weibo Primez ランボルギーニ GT3 小暮卓史/元嶋佑弥 YH 27kg 1’37.701

9 20 SHADE RACING シェイドレーシング GR86 GT 平中克幸/清水英志郎 DL 0kg 1’37.784

10 96 K-tunes Racing K-tunes RC F GT3 新田守男/高木真一 DL 20kg 1’37.815

11 11 GAINER GAINER TANAX GT-R 安田裕信/石川京侍 DL 15kg 1’37.892

12 30 apr apr GR86 GT 永井宏明/織戸学/平良響 YH 9kg 1’37.942

13 50 Arnage Racing Arnage MC86 加納政樹/阪口良平/末廣武士 YH 0kg 1’37.955

14 56 KONDO RACING リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ YH 99kg 1’38.051

15 87 JLOC Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 松浦孝亮/坂口夏月 YH 9kg 1’38.199

16 360 TOMEI SPORTS RUNUP RIVAUX GT-R 青木孝行/田中篤/柴田優作 YH 2kg 1’38.334

17 244 Max Racing HACHI-ICHI GR Supra GT 佐藤公哉/三宅淳詞 YH 0kg 1’38.389

18 18 TEAM UPGARAGE UPGARAGE NSX GT3 小林崇志/太田格之進 YH 45kg 1’38.459

19 55 ARTA ARTA NSX GT3 武藤英紀/木村偉織 BS 3kg 1’38.521

20 7 BMW Team Studie × CSL Studie BMW M4 荒聖治/アウグスト・ファーフス MI 63kg 1’38.546

21 6 Team LeMans Team LeMans Audi R8 LMS 片山義章/ロベルト・メリ YH 18kg 1’38.552

22 60 LM corsa Syntium LMcorsa GR Supra GT 吉本大樹/河野駿佑 DL 6kg 1’38.552

23 31 apr apr GR SPORT PRIUS GT 嵯峨宏紀/中山友貴/小高一斗 BS 0kg 1’38.908

24 5 TEAM MACH マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 冨林勇佑/平木玲次 YH 45kg 1’39.061

25 48 NILZZ Racing 植毛ケーズフロンティア GT-R 井田太陽/田中優暉/甲野将哉 YH 0kg 1’39.618

26 22 R’Qs MOTOR SPORTS アールキューズ AMG GT3 和田久/城内政樹 YH 0kg 1’41.816

※天候:曇り 路面:ウエット〜ドライ
開始:9時00分00/終了:10:35分00
No.18 太田格之進 訓戒(SpR.19-2.3「書類提出期日に間に合わず」)
No.6 ロベルト・メリ 罰金30,000円(SpR.26-11「ピットレーン通過速度」)
No.22 城内政樹 罰金30,000円(L項4-4.d「ホワイトラインカット(ピット入り口)」)

2022スーパーGT第4戦富士 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)
2022スーパーGT第4戦富士 KeePer TOM’S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋)
2022スーパーGT第4戦富士 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)
2022スーパーGT第4戦富士 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)
2022スーパーGT第4戦富士 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)

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