長島哲太「YARTヤマハが3人とも速くてビックリ」カネパ「鈴鹿ではいつもより速い」/鈴鹿8耐

 8月5日、三重県の鈴鹿サーキットで『2022 FIM世界耐久選手権(EWC)第3戦 “コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第43回大会』の公式予選1回目、2回目が行われ、Team HRCが暫定ポールポジションを獲得し、暫定2番手にYART-YAMAHA OFFICIAL TEAM EWCが続いた。そこで好タイムを叩き出した長島哲太、ニッコロ・カネパ、マービン・フリッツが予選を振り返った。

 YART-YAMAHA OFFICIAL TEAM EWCはライダーブルーのフリッツが2分06秒138、カネパが2分05秒863でアベレージタイムは2分06秒001。暫定2番手タイムを記録し、トップ10トライアルに進出する。

 フリッツは「日本の強いチームと比較すれば僕らは小さなチームだし、彼らのようなサポートがない。僕らは互いに助け合って、速くなっていっているんだ」と語った。

「今日の予選ではいい感覚を掴むことができた。でもレースでは彼らに対抗するのは難しいだろう。僕らの主な目標はチャンピオンシップでの差を縮めるために、F.C.C. TSR Honda Franceの前でフィニッシュすることだよ」

2022鈴鹿8耐:YART-YAMAHA OFFICIAL TEAM EWC

 同じライダーブルーで走行したフリッツは、長島が2分04秒942を記録したことについて「彼の素晴らしいラップタイムはもちろん見たよ。彼らはここですごくテストを行っているし、僕たちは2日のみのテストだから比べ物にならないよ」と続ける。

「ニッコロ(・カネパ)とカレル(・ハニカ)とともにもっといい周回ができたら、もっと速い2分05秒前半のタイムも出るかもしれない。今日はヤマハにとって一番速いタイムを出せているから満足しているよ」

 ライダーイエローのカネパはフリッツのタイムを上回り2分05秒で周回。第1戦ル・マン24時間、第2戦スパ24時間と2戦連続でポールポジションを獲得しているだけに、鈴鹿8耐でもマシンは仕上げてきたという。

「ヤマハはこのトラックではとてもいい感触をつかんでいるよ。セッティングが良い感じに仕上がっているから、自信を持っているよ。ヨーロッパではヨシムラSERT MotulやF.C.C. TSR Honda Franceなどと同じくらいのパフォーマンスだけど、(フル参戦チームと比較する)と鈴鹿ではいつもより速い気がするよ」とカネパ。

 しかし、Team HRCには敵わないようで、「ポール争いはかなり難しいだろうね。長島哲太はとても速かったし、今日の彼は印象的だった。僕らがワークスチームじゃないことは分かっているけど、彼らに対抗できているから誇れるよ」とコメントしている。

2022鈴鹿8耐:Team HRC

 一方で、Team HRCは長島が2分04秒942、高橋巧が2分06秒494を記録し、アベレージタイム2分05秒718で暫定ポールポジションを獲得。そのエースライダーとなる長島はYART-YAMAHA OFFICIAL TEAM EWCの印象を以下のように語った。

「(YARTヤマハは)テストから見てもバイクが仕上がっていますし、EWCを戦っているのを見て、ポールを獲っているから速いのは知っているので、やっぱり来たなという感じでした。2分05秒台には入ってくるだろうなと思っていましたが、2分04秒は来ないだろうという自信があったので自分的には抜かれることはないなという感じでした」

「でも、(YARTヤマハは)みんな速くてちょっとビックリしました。3人とも速いのでちょっと怖いですけど、負けないように頑張らないといけません」

 また、長島はHonda RacingのSNSでは「2分04秒台を狙っていたし、出すことができて満足しています。アタック中に引っかかってしまって、もう少し出そうだったなという感覚はあるので悔しい部分はありますね」と語っており、トップ10トライアルでも速いタイムを狙っている。

© 株式会社三栄