トヨタ、デイ2はラッピが僅差の2番手に。ラトバラ「優勝争いができる好位置にいる」/WRCフィンランド

 8月5日、WRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・フィンランド』の競技2日目デイ2が、ユバスキュラのサービスパークを中心に行われた。トヨタGRヤリス・ラリー1で最高峰クラスに参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRTは、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組が総合2番手、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が総合3位番手、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が総合4番手につけた。また、TOYOTA GAZOO RacingWRTネクストジェネレーションから出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組も総合6番手につけている。

 今季第8戦フィンランドのデイ2は、キャンセルされたSS5を除く計8本のステージが行なわれ、午前中はサービスパークの北側エリアが、午後は西側エリアとユバスキュラの市街地が戦いの舞台となった。日中の気温は30度前後まで上昇。ステージはドライコンディションとなったが、夕方になると天気一転して下り坂となり、一時的に小雨も落ち路面を濡らしている。

 そんなデイ2に臨んだTGR WRTドライバーの中で最上位につけたのは、2017年大会のウイナーであるラッピだ。地元フィンランド出身の彼はデイ2オープニングのSS2で2番手タイムを刻み、総合7番手から2番手へと大きく順位を上げ、続くSS3ではベストタイムを記録した。その後も好調を維持し、2番手タイムを2回マークした後、SS8から10にかけて3ステージ連続でベストタイムを記録。総合首位に立つオット・タナクとの差を3.8秒に縮めて競技2日目を終えている。
 
 前年勝者のエバンスは、ステージの出走順が3番手だったため、やや不利な路面コンディションでの走行に。しかし、1日を通して安定した走りを続けデイ1の総合6番手から、総合3番手へとポジションを上げた。連覇を目指す彼は、出走順1番手ながら総合4番手まで順位を上げたロバンペラと1日の最後まで僅差の順位争いが続け、最終的には1.7秒差で総合3番手の座を守り通している。

 デイ1で総合3番手につけた勝田は、ユバスキュラ市街地で開催されたSS6ハルユ2、でベストタイムをマーク。総合5番手につけるライバルと3秒差の、総合6番手でデイ2を終えた。

「いい1日だった。ラリーをリードしているのが自分たちではなくても、ドライバー同士の僅差の戦いを見られるのは素晴らしいことだ」と語るのは、チーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラ。

「戦いを追っているだけでもワクワクするのは、このスポーツにとっていいことだ。今日、タナクはとても速かったが、我々のドライバーたちのパフォーマンスには満足しているし、明日も優勝争いをできるいい位置につけている」

「私自身としては、エサペッカ(・ラッピ)が速かったことをとくにうれしく思っている。彼は今日1日で自信を増し、ステージを3連続で制し、トップとの差を縮めた。明日は雨が降りそうだが、もし大雨になったとしたら何らかの影響が出るだろうね」

 雨の予報が出ているラリー・フィンランドの競技3日目、6日(土)のデイ3はサービスパークの南側に広がる森林地帯が戦いの舞台となり、パイヤラ、ラプスラ、パタヨキ、ヴェックラという4本のステージを日中のサービスを挟んで各2回走行する。計8本のステージの合計距離は150.30kmで、これは今大会最長となる。リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は626.70kmだ。

カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第8戦ラリー・フィンランド
エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第8戦ラリー・フィンランド
SS6“ハルユ2”でベストタイムを記録した勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第8戦ラリー・フィンランド

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