火災で焼失「そばの館」8日復活 真庭・蒜山、地元産メニュー提供

リニューアルオープンする「そばの館」

 真庭市の第三セクターが運営する「そばの館」(同市蒜山上徳山)が8日にリニューアルオープンする。一昨年の火災で焼失した店舗を再建。香り高いことで知られる地元蒜山産のソバの実を使ったメニューを提供する。

 米子自動車道蒜山インターチェンジ近くで、約2千平方メートルの敷地内に271平方メートルの木造平屋(一部鉄骨)として整備。前回と同規模だが、デザインは新たに蒜山地域の伝統的な入り母屋造りを採用し、構造材に同市産のCLT(直交集成板)を活用した。室内には調理場や64の客席を設け、屋外は広々とした縁側と軒下を配して待合スペースとした。

 ソバは「ひるぜん蕎麦(そば)生産組合」から買い上げ、施設内で製粉し、天ざる、ざるそば、ひるぜん大根を使ったおろしそばといったメニューを千円前後で提供する。そば粉の割合が8割の「二八そば」が基本だが、将来的には、そば粉にこだわった「十割そば」も加える。そば粉やそば米、そば茶、生麺などの商品販売も行う。

 そばの館は旧川上村が1998年に整備。年間5万人以上が訪れる人気店だったが、2020年10月の火災で全焼したため、取り壊した上で21年11月から建設工事を進めていた。総事業費約1億6千万円。

 運営するグリーンピア蒜山の亀山秀雄支配人は「ようやくオープンにこぎ着けることができた。おいしいそばを大勢の人に味わってもらいたい」と話す。

 営業は午前11時~午後3時で、水曜定休。8日は神事や関係者向けの内覧会を行った後、正午以降に一般客を受け入れる。

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